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2005年より、"OPEN MANYDOORS!可能性の扉を開こう!"を理念に子ども向けスクール「TIPNESS KIDS」を展開するティップネス。大手フィットネスチェーンの多くがスイミングスクールから事業をスタートしているのに対して、ティップネスは成人対象のフィットネスクラブから事業をスタートさせている経緯と強みを活かし、キッズプログラムにも、他社に先駆けてチアダンスや、ダンス、バレエなどを積極的に導入。スイミングや体操以外の分野のスクール市場を開拓してきた。 「体育のミカタ」は、そのユニークな取り組みの一環として2010年にリリース。体操スクールを「フィットネス」の視点からアレンジし、コーディネーショントレーニングに焦点を当てたプログラムとしてスタートした。2012年にはマット、とび箱、鉄棒の種目数を拡大導入。さらに、2014年からは、コーディネーション運動と体育種目それぞれの運動要素を分解して進級制度を導入。上達も楽しめるプログラムに進化させた。その経緯について同社営業推進部の高藤和哉さんはこう話す。 「子ども向けのスクールの多くは、競技種目を軸に縦割りで上達を目指す内容で、横断的にどんな種目にも必要とされる基本的な運動能力が高められないことに問題意識がありました。スイミングスクールに通っていても、体育の授業で複合的な動きが出てくると、ぎこちない子どもも多い。そこで、より機能的な身体の使い方が習得できるプログラムにしようとコーディネーショントレーニングにも着目したのですが、実際提供してみると、スクールとしては定着に苦労しました。保護者様にとっても、子どもにとっても、そうしたトレーニングの成果や到達点が見えにくい。そこで、『体育のミカタ』に保護者様が期待される、『とび箱』『鉄棒』『マット』という体育種目における上達段階を見える化して、スイミングスクールのように進級制度を導入しました。同様に、コーディネーショントレーニングについても、『走運動』と『ボール運動』『リズム運動』『バランス運動』などで、それぞれ上達段階を分けて目標や成果を分かりやすく編成しました」 新しい「体育のミカタ」では、前半をコーディネーショントレーニング、後半を体育運動として、両方の上達を目指していく。コーディネーショントレーニングでは、「走運動」と「ボール運動」の動きを通じて、7つのコーディネーション能力をバランス良く習得できるカリキュラムにまとめた。1个月ごとに走運動とボール運動を交互に行い、4个月を1クールとしたセミプレコリオスタイルのカリキュラムにまとめた。後半の、体育種目では、「とび箱」「鉄棒」「マット」の3種目を週替わりで行い、段階的に取り組むことで、とび箱が飛べたり、逆上がりや倒立ができるようになるカリキュラムとした。この形式を導入してから、月間退会率が1%以上改善。確かな手ごたえを感じているという。 「『体育のミカタ』は、もともと競技種目を問わず基盤となる運動能力を高めるもので、何年も継続して通っていただくというより、短期間でもすべての子どもたちに一定期間通っていただきたいコースとして位置付けていました。目標や上達が見えやすくなったことで、保護者様にも子どもたちにもより興味を持って参加していただけています。今中心の層TIPNESS KIDS 体育のミカタコーディネーション運動と体育種目に進級制度を導入し、上達(習得)の楽しさを提供ラダー運動で「リズム能力」「変換能力」が向上し、走る力に繋げるジグザグドリブルで「定位能力」「識別能力」が向上し、巧みなボール操作に繋げる学校の体育の中心であるマット・とび箱・鉄棒も進級制度を用い段階的に習得たくさんのツールを使いながら、子どもの興味を引き付け効果的にトレーニングを実施06CASEお話を聞いた方 高藤和哉さん株式会社ティップネス営業推進部。1977年愛知県生まれ。筑波大学卒。SAQレベル1インストラクター。ダイエーオリンピックスポーツクラブ入社後、パーソナルトレーナーを経て2007年株式会社ティップネスに入社。東武練馬店のキッズスクール立ち上げ担当マネージャーを経験後、営業推進部へ配属。キッズスクール新規導入店担当後、現在は「体育のミカタ」のプログラム企画・推進を中心に業務に携わる。たくさんの子どもが「運動がすきになる、とくいになる、うまくなる」という思いで携わっております。準備運動(5分)→プレパレーション(10分)→コーディネーション運動(20分)→体育運動(20分)→終わりのあいさつ(5分)で構成→コーディネーション運動では、「走運動」と「ボール運動」「サーキット運動」、体育運動では「マット」「鉄棒」「とび箱」に分け、それぞれのスキル習得へのステップをブレークダウンした運動の中で、7つのコーディネーション能力が高められるようにプログラミングされている。プログラム例体育のミカタは幼児から小学校低学年で、とにかく楽しんで参加していただけるよう、カラフルなツールを国内外から取り寄せるなど、環境づくりにも力を入れています。フィットネスクラブのスタジオスペースで、フィットネスのジムスタッフが指導に当たれる環境を活かして、フィットネスクラブが運営するスクールとして、さらに進化させていきたいと考えています」August,2014 www.fitnessjob.jp21

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