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TRXのトレーニングは、現代の日常生活が座位の姿勢でいる時間が多いことに着目し、人間の二足歩行、つまり「立つ」ことを重視して開発され、トレーニングプログラムも「立つ」姿勢と動作に焦点を当てている。 これまでに、米国ではTRXを導入していないジムはないと言えるほどに広く浸透しているが、その要因についてTRXジャパンの大工大育(だいく・だいすけ)さんはこう分析する。 「サスペンショントレーニングという新しいコンセプトのトレーニングを広げるために、専用のフレームを開発したことが、施設への導入を加速した要因にあると思います。専用のフレームは3m×2・5mの大きTRXジャパンマネージングディレクター米サンノゼ大学で運動生理学を学び、ジム経営や総合病院の事業部長を歴任後、MBAを取得。2011年に帰国と同時にTRX JAPANを設立し活動を開始、現在に至る。お話を聞いた方大工大育さんギアを活用したファンクショナルトレーニングマーケティングsec3さ(1・5m毎調整可能)ですが、これを設置することで、6ステーションのサーキットが組めるエリアとなり、ペアでサーキットを組めば12人のスモールグループセッションが可能になります。サスペンショントレーニングはファンクショナルトレーニングのコンセプトに沿うことから、そのフレームの周辺にTRXリップトレーナーやロープ、サンドバック、ケトルベルなどのギアも揃えられるようになってきて、フィットネスクラブなどで『ファンクショナルトレーニングエリア』として、多くの人々の興味を惹くエリアに発展していきました。姿勢や動きを改善することで、確実な効果が提供でき、スモールグループセッションが有料プログラムとしても定着したことで、パーソナルトレーナーたちもTRXやファンクショナルトレーニングに興味を持つようになり、指導者が早TRX米国のフィットネスシーンにファンクショナルトレーニングが浸透する大きなきっかけをつくったのが、TRXサスペンショントレーニング。1本あれば自重ではできなかった多種多様なトレーニングが行える手軽さと、専用のやぐら型のフレームを設置することで「ファンクショナルエリア」が誕生、より多くの人の興味を惹くことに繋がった。 理論開発ランディ・へトリック氏(商品開発)フレイザー・クエルチ氏(教育コース開発) 元アメリカ海軍特殊部隊のランディ・へトリック氏が、待機中も常にトップアスリートのコンディションを維持するべく、柔術の帯とパラシュートの紐で新たな自重トレーニングを発想。どこでも3次元でトレーニングできることがトレーナーたちの興味を喚起し、瞬く間に広がった。教育カリキュラムは教育部門の責任者であるフレイザー・クエルチ氏を中心に構築され、世界的に指導者の育成が進められている。 基本理論 TRXでは次の3つの動きでトレーニングすることをファンクショナルトレーニングと定義している。その3つとは、「立ってトレーニングする」「動きをトレーニングする」「3次元でトレーニングする」。人間の基礎動作として「押す」「引く」「スクワット」「ランジ」「ベント」に着目し、その動きを改善~強化できるようにバランス良くトレーニングしていく。 セッションの基本構成 20~40分のサーキット。一定の秒数ごとにインターバルを設定する「サーキット」と、一定の回数ごとにインターバルを設定する「ボディブラスト」の2種類のフォーマットがある。※②~④でサーキットを組む。動きは「可動域を増やしたい」「体幹を安定させたい」など目的や顧客層に合わせて選んでいく。TRXのファンクショナルトレーニングマーケティング①動的ストレッチ ex.ロワーバックストレッチ②上肢のエクササイズex.ローロウ③下肢のエクササイズex.スプリンタースタート④コアのエクササイズex.マウンテンクライマー⑤静的ストレッチ20July,2014 www.fitnessjob.jp
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