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心臓リハビリテーションにLIEN(リアン)動きで、体幹トレーニングとしても行えるため支持されるのだと思います」 介護認定者のプログラムを組むケアマネージャーにも体験会などを通じて好評価を得ており、ピラティス気持ちがいいから継続できる 福岡エリアを中心に5店舗のピラティス・ヨガスタジオを展開するリアンでは、福岡逓信病院の金谷英樹医師とともに、心臓リハビリテーションにピラティスを活用する取り組みを進めている。研究を始めて2年が経つが、ピラティスを導入することで、外来の心臓リハビリに参加している患者において、有益な効果が期待できる可能性が見えてきている。 同取り組みは、リアンでピラティスインストラクターの資格を取得した福岡大学大学院健康科学研究科の卒業生である前原雅樹さんの研究をきっかけにスタートしたもの。現在、心臓リハビリのエクササイズは自転車エルゴメーターやトレッドミルなどの有酸素運動が中心で、その他の運動様式は採用されていない。近年、心臓リハビリのエクササイズにバラエティを持たせる研究として、ヨガや太極拳を取り入れるケースが増える中、ピラティスの研究事例が世界的に見ても少ないことに着目し、同研究がスタートした。ピラティスはジョセフ・ピラティス氏が第一次世界大戦時の負傷兵のリハビリとしてベッド上でもできるエクササイズとして開発したという経緯がある。様々なエクササイズを深い呼吸をしながら行うという特徴を持つピラティスは、心臓リハビリにおいても、有益な効果が得られるものとの仮説が立てられた。 提供内容は、週2回×10週間の計20回、1回30分のプログラムとして、全身を調整するピラティスエクササイズを行った。効果検証のため、プログラムの開始前後に、『運動耐容能』『QOLのアンケート調査』『血液生化学検査』『関節可動域』を測定、検査している。この研究結果は、今年7月に行われる心臓リハビリテーピラティスを06されていますが、従来のエクササイズでは運動の実施・継続率が低いことが課題となっていました。その原因の一つに、エクササイズがアイソメトリック(等尺性)に筋収縮を促すため、動きを伴わず、分LIEN㈱ゼネラルマネジャー2011年IT企業の営業から転職しLIEN㈱に入社ピラティスやヨガを通じて、夢や想いを具現化するお手伝いをしたいという思いから、アカデミー事業を中心に活動。自信の豊富なキャリアを活かしながら、商品開発、販売戦略を立案し、 活動中。お話を聞いた方中灘友希さんかりにくく、つまらないと感じてしまう人が多いことがありました。Pfilatesは動きを伴い、音楽をかけて明るい雰囲気の中で行えることや、ヨガやピラティスなど一般的にも人気のあるエクササイズのの効果を実感したケアマネージャーがピラティススタジオに入会する事例も出てきているという。 大雄さんは今後Pfilatesやピラティスのエッセンスを自治体の地域支援事業などにも活かし、これを入り口にさらにピラティスが世界一の高齢化社会である日本の介護の分野でも広く活用されることを期待している。ション学会にて発表の予定である。 この成果について、レッスンを担当したリアンスタッフ中川恵さんはこう分析する。 「ピラティスの内容は、胸骨周辺の関節をほぐして呼吸を深め、酸素を摂取しやすくできるよう配慮はしていますが、その他は一般的なピラティスと同様に、自身の姿勢や身体の状態に気づきを促すエクササイズで構成しています。お客様の声では『スッキリした』『身体が動かしやすくなった』『気持ちが明るくなった』というものが多く、そうしたピラティスの効果が、その後に行うエルゴメーターのエクササイズへの参加継続につながり、また姿勢が整い、自律神経が整うことで、日常の活動にも好影響が出ている事が考えられます。」 今後も、学会発表や追加研究も進め、心臓リハビリだけでなく、リハビリ全般において広く活用されることが期待される。June,2014 www.fitnessjob.jp13

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