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ファンクショナルトレーニングとしてのピラティス 女性のエクササイズというイメージが先行するピラティスを、ファンクショナルトレーニングと組み合わせることで、一般中高年男性のメタボ予防に活用しているのが、浅見由紀子さんが提案するプログラムだ。「動きを良くする」ことを目指すピラティスとファンクショナルトレーニングの考え方は共通する。そこで、ピラティスには興味を示さない男性にも、ファンクショナルトレーニングと組み合わせて提供することで、男性の興味を惹きつけ、確実な成果に繋げている。 浅見さんは専門スタジオ「YA Pilates & Fitness」を7年前から経営しているが、当初お客様はほとんどが女性。男性の指導機会が持てるのは、主に〝奥さんに連れられてイヤイヤ始める〟男性たちだった。当初は夫婦一緒にピラティスを提供するものの、男性はピラティスのゆったりした動きにつまらなさや物足りなさを感じてしまう。そこで、ファンクショナルトレーニングを組み合わせて提供してみたところ、「トレーニングの実感が欲しい」と感じていた男性にヒットした。ファンクショナルトレーニングを組み合わせたエクササイズを始めると、数回後にはご主人はパーソナルセッションに切り替え、奥さん以上に熱心にトレーニングするようになる例も少なくないという。浅見さんはこう解説する。 「中高年男性の多くは背部が固くなっていて、それが原因で呼吸が浅くなったり、代謝が低くなってしまっているケースが多いので、まずピラティスのイクイップメントやファンクショナルトレーニングギアを活用しながら、背部のストレッチを十分に行います。背部が動いてくると、動きが心地よくできるようになるので、様々な動きにチャレンジしたくなり、どんどん活動的になっていきます。TRXやViPRをはじめとした話題のファンクショナルトレーニングギアは、動きの調整から筋力強化まで幅広く活用できますので、ピラティスメソッドを活用していても、楽しみながらトレーニングに取り組んでいただけるようになるのです」 浅見さんのスタジオにはTRX(サメタボ予防にワイエーピーエフピラティスを03ワイエーピーエフ代表エアロビック競技選手として活躍した後、インストラクターとして活躍。07年自身のスタジオ「YA Pilates & Fitness」立ち上げ時にITTピラティス創始者の一人ジーン・サリヴァンさんを招聘、以降ITTピラティス指導者の育成に携わる。メガロステクニカルサポートスタッフとして、グループインストラクターのパーソナルトレーナーへのキャリアチェンジもサポートしている。お話を聞いた方浅見由紀子さん慮すべきところです」 ERICAさんは、日々数本のレッスンを提供しているが、ツルツルな肌と明るい笑顔が溶岩浴エクササイズの効用を実証している。「身体が軽いとアクティブになって、すべての事が好循環になる」と、今後もさらに身体の理解を深めながら、メーカーと自身の好循環をつくり続けることを目指す。 インシーでは、今後店舗展開に加えて、マグマスパスタジオの環境を活かしたプログラムの拡充やインストラクター育成も強化していく。ビューティ市場を中心に、これまで運動に興味を持たなかった層に顧客開拓を進め、エクササイズ市場の拡大に繋げることを期待している。チを行っていく。レッスンの中盤で一度身体をクールダウンさせる休憩をとった後は、寝た姿勢で岩盤にお腹や背中を当てて直接的に温めながら、さらに全身の筋肉や関節をゆるめる動きを入れていく。最後はヨガのシャバ・アーサナのように寝た状態で身体を脱力させるが、ここで冷たいタオルが配られ、おでこなどを冷やすことで自律神経の調整力も引きだせる。 「マグマスパスタジオは、37~39度の室温でじんわり暖かく、湿度も60~70%に保たれているので、呼吸もしやすく、幅広い種類のエクササイズが実施できます。ただ、レッスン中の水分補給はこまめに促し、エクササイズによっては体温が上がりやすいので、レッスン中の休憩の回数もインストラクターとして注意深く配ひとつ「マグマストレッチベーシック」では、最初の20分程度は身体を温めながらのマッサージからスタートする。頭皮や表情筋のマッサージからスタートし、デコルテから全身へとセルフリンパマッサージを行う。その後身体が温まったところで、肩甲骨周りや体幹部、股関節など、関節が硬くなったり動きが悪くなりやすい部位にアプローチするストレッ10June,2014 www.fitnessjob.jp
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