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ジェルスから日本に拠点を移し、本格的にコアヌードルのマーケティングに着手し始めている。日本に戻ってきたことを機に、改めて商品の改良も進めている。 一つは2本のヌードルを留めるゴム部分。絶妙な不安定さを残す強さで固定でき、ロゴなども入れられる太さのゴム製作をオリジナルで行った。ロゴマークの作成から始めて完成まで4ヶ月を費やした。 もう一つは、カバータイプのコアヌードルの開発である。コアヌードルは黄色のシンプルなデザインが印象的だが、一般に普及させるには「もう少し映える外見」が必要になると判断。稲葉さんは今度は日暮里を中心に生地問屋を巡っては様々な素材の布を入手、サンプルのカバーづくりにとりかかった。 裁縫は苦手だったが、試作カバーを次々に作成しするうちに、裁縫も上達。そうして2013年11月にコアヌードル・カバータイプが完成、販売を開始した。カバーを開発したことで副産物も得られた。それはカバーがあることで、コアヌードルを半分の長さにして折りたたむことができること。持ち運びや発送時に半分の長さにできることである。半分の長さと言うと、ちょうどヨガマットを丸めて持ち運ぶのと同じだ。おしゃれに持ち運ぶことが可能になった。 そのほかにも、より多くの人にコアヌードルの効果に触れて欲しいと「コアヌードルミニ」も開発。マガジンハウスからムック本として販売をスタートしている。2014年からは株式会社ベネフィットワン・ヘルスケアと共に、経済産業省の地域ヘた。コアヌードルは見た目にはシンプルなのですが、本当に多くの人々の手がかかって製品化されているのです」 米国では既にヌードル状の商品が数多くあったため、特許申請は行っていないが、稲葉さんのアメリカでのクライアントやアスリートには多く活用している。今後たとえ類似品が出たとしても、日本の製造工場の独自技術を活用しているため、同じクオリティでの競合商品は出にくい環境にあることもコアヌードルの強みの一つとなっている。高齢者の間でヒット商品に こうして「コアヌードル」は、日本で開発した2本のヌードルをゴムで筏状に結びつける形状で、日本市場に浸透していった。最初に反響が大きかったのは高齢者。そのきっかけは、わかさ出版の「夢21」で紹介されたことである。同誌は、高齢者の心と体の悩を解決する各種情報を編集しているが、そこに「姿勢やボディラインを改善するストレッチ」として紹介された。2004年の発売直後から治療院やフィットネスクラブで使い方やその効果の検証がなされ、吉備国際大学保健医療福祉学部理学療法学科の中嶋正明准教授のもと、各種の効果検証や国際学会へ発表が継続的にされていることも商品の信頼性と価値を押し上げた。発売後も商品改良とリマーケティングを続ける 2013年には稲葉さんがロサンルスケア構築推進事業「インセンティブマネージメントを利用した健康支援事業」に参加し、展開の場を広げている。さらに、早稲田大学の教員を中心としたWasedaウェルネスネットワークとともに、コアヌードルを使用した高齢者のエクササイズプログラムを共同で開発し、全国の自治体や健保組合にも提供を進めている。学術的にも、コアヌードルによるバランスコントロールの習得法や脳梗塞患者へのリハビリの有効性も国際的な学会に発表が行われている。 アスリートから高齢者へのトレーニング、リハビリにも有用なコアヌードルは、これからの高齢化社会と高医療費問題解決として、今後も活用の場は広がっていきそうだ。2本のヌードルを微妙な強さで繋ぐゴムも商品力を支えるポイント独特のやわらかさと形状復元性のある素材選びに試行錯誤素材樹脂の違いから粒子の大きさが違い、それが独特の柔らかさを生み出すカバータイプを開発したことで、二つ折りにしてヨガマットのように持ち歩けるようになるという副産物もカバータイプの開発は、稲葉さん自ら手縫いでサンプルづくりを繰り返したアスリートからリハビリまでのトレーニング活用が広がっている20March,2014 www.fitnessjob.jp
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