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1971年生まれ。 筑波大学大学院体育研究科修了(体育学修士)後、岐阜市役所入庁。全国高校総体推進室、健康づくり室、ぎふ清流国体推進課、健康増進課などを担当。中高年者の筋力トレーニング事業を立ち上げる。 朝日大学硬式野球部トレーニングコーチ、山県市大桑少年野球チームトレーニングコーチ。JATI-AATI現場と研究を結びつける役割を確立していきたいトレーニング指導者Interview特定非営利活動法人日本トレーニング指導者協会トレーニング指導者大野隆成さんTakanari Oonoと語る大野さんに、所属するJATIの魅力を尋ねた。「昨年、学会が立ち上がり、指導のエビデンスを研究し、客観的な指標で示す部門ができました。特に日本での研究結果は少ないので、貴重なデータでもあり、実際の指導現場でも必ず役立ちます。また、ワークショップではトレーニングに関するテクニックはもちろん、第一線の指導者たちから、表現方法を学ぶことでができるのも嬉しいですね」 最後に、今後の目標を伺った。「私の立場は、研究者でも現場指導でご飯を食べているわけでもありません。研究論文を読み、それを指導現場に反映できるように、自分の職場であれば保健師の方や現場で直接関わる人に情報提供し、科学的な裏付けを持った指導ができる体制づくりをしたいと思います。この立場を活かし、現場と研究を結びつけるような役割を確立していきたいです」 同じ志を持つ仲間が、行政職員にもいるという事はトレーニング指導者にとっても心強いこと。JATIならではのネットワークを生かし、それぞれの役割を全うすることで、社会により大きな貢献をしていけるだろう。 大野隆成さんは、大学硬式野球部のトレーニング指導も行う岐阜市役所の職員である。大学卒業後、メーカー勤務時代にボクシングジムに通い始め、自分の身体の変化を実感。この道を志すきっかけになったという。「身体をデザインする喜びを仕事にしたいと思い、退職後、筑波大学大学院に進学。栄養学や生理学、トレーニングについて学びました。これを活かし、健康づくりを通し地元に貢献したいと思い、市役所に入庁しました」 市役所入庁から7年ほど経て、ついに念願の健康づくりに携わる部署に配属される。「新しい事業の立ち上げは簡単ではなく、苦労もしました。上司や保健師の方々、そして筑波大学の恩師である田中喜代次先生の協力のもと、「体力年齢測定」による評価を取り入れた中高年者の筋力トレーニング事業を立ち上げました。8年経った今でも続いていることが嬉しいです。参加者の方は必ず何らかの目的を持って事業に参加されます。その目的を達成できた時が一番やりがいを感じる瞬間です。さらに、運動を実践することで身体や気持ちの変化や自分自身の成長を本人に気づいていただき、それが本人にとっての喜びとなり、その先に繋がるエネルギーになると良いですよね」 さらに新しい事業にも取り組んでいきたいN8105Y
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