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10フィットネスインストラクター大久保裕美さん 予測(社)日本親子体操協会 理事/ディレクター、聖徳大学院 児童学研究科(児童心理) 前期博士課程在学、(社)日本エアロビック連盟テクニカルアドバイザー。共立習志野台病院 チーフインストラクター、広尾愛育病院非常勤講師/武蔵丘短期大学 助手 等、テレビ朝日アニメ「あたしンち」東京都青年会議所【イクメン体操】、とちぎテレビ「コチラdeダンス」体操などの振付・監修/出演、【東京体操】指導・デモンストレーター、2012・2013東京都【シニアのためのコンディショニングセミナー】講師スポーツビジネスが本格化し、トレーナーにもビジネス感覚が求めれる27予測 五輪は商標ビジネスとも言われ、「五輪」という認知度と集客力の非常に高いイベントに関連して、政府のお金も民間のお金も大きく動くことになる。スポーツビジネスで大きなお金が回り始めるということは、トレーニング指導やフィットネス指導をベースにしたビジネスも大きく成長させられるチャンスとなる。だが、そのビジネスチャンスを活かすうえで必要になるのが、ビジネススキルであり、プレゼンテーションスキルであると本橋さんは指摘する。 「今後日本でのスポーツへの関心が高まることに比例して、トレーナーを必要とする人も、トレーナーを必要とするチームも増えることは確実です。駆け出しのトレーナーであれば最初はボランティアで経験を積むことも必要ですが、このチャンスにできるだけ『仕事』として、トレーナーの仕事をしてったが、こうした国家資格保持者がパフォーマンスアップの知識や指導技術を習得し、トレーナーとして活動するケースが増えている。選手の怪我の予防やケア、リハビリからパフォーマンスアップまでを一貫してサポートできることから、トレーナーとして強い競争力を持てることになる。2020年に向けてこの動きは加速することが予想され、相応の価値が提供できないトレーナーは淘汰されていいくことが大切だと思います。それがトレーナー業界を持続的に成長させられるかの鍵を握るからです。チーム指導は、地域の小中学生の指導では口コミなどで始められますが、大学や社会人チームになれば、紙面でのプレゼンテーションや契約が必要になります。五輪など高いレベルでの指導機会に近づくにつれて、トレーナーとして自分の力量を売り込むシーンが増えるでしょう。そうなればプレゼン資料も必要になりますし、言葉で伝える力も必要です。極めて基本的なことですが、ビジネスの世界では書面でのやりとりが多いので、携帯メールアドレスだけでは到底対応できません。このチャンスを活かすうえで、指導力や情熱と同じくらいビジネス感覚やビジネススキルを見直すことが必要だと感じます」くことが予想される。 ただ、逆に捉えれば、トレーナー業界に国家資格がないことは、資格を持たずとも本質的なサービスが提供できれば、相応のビジネスに繋げられる可能性があるとも言える。今後国家資格を持ったトレーナーが増えることを前提に、自身の強みやポジショニングを確認し、その分野で相応の競争力を備えておくことが必要となる。 専門家とのネットワークが広げやすくなる29予測地域振興の活動に協力できるチャンスが増える28予測スロンなどの大会を企画開催して地域経済を盛り上げようという動きが出てきている。スポーツ指導者として、地域のスポーツ振興や、スポーツ大会誘致、地域ならでは 五輪が注目され、勝つためのトレーニングが重視されることで、トレーニングやトレーナーの価値スポーツ大会の企画開催に協力することで、日本と世界の多くのアスリートと関われる可能性が広がり、自身の活躍の場を広げられることになる。も高まり、トレーナーの「専門家」としての地位が高まるチャンスともなる。それにより、その他の分 社団法人日本親子体操協会の理事を務める大久保裕美さんは、同協会が2009年から関わる「東京体操」を通じて、五輪招致活動に参画してきた。 「東京体操」は、当初五輪招致に向けて、東京都民に、五輪やスポーツへの関心を高めようと始められた活動で、当初は芸能プロダクションが関わり、ブレイクする以前のAKB48も活動に協力していたものである。大久保さんは、2009年から主に東京都が主催するスポーツイベントでのウォーミングアップとして、数百人~数千人のイベント参加者に東京体操をデモンストレーションしながら指導したり、地域の健康教室や学校などでの東京体操の普及・指導にあたってきた。グループエクササイズインストラクターとして培ってきた指導力が評価され、現在では東京都が本事業を委託する数少ない事業者の一つとなっている。 「地域の人々への体操指導に、フィットネスインストラクターとして経験してきたことはとても活きています。雰囲気を盛り上げ、分かりやすい指導で、安全で効果的な身体を動かす楽しさを伝えるテクニックは数千人の皆さんに指導する時にも一緒です。大人だけの指導だけでなく、親と子、子どもたちへの指導の経験もあれば、地域でのスポーツ振興の活動では特に喜ばれます。子どもに接する様子や指導力が評価されたことで、やさしい言葉がけや難しくない指導法などさらに地域の高齢者の運動指導の仕事にも繋がって来ています」 大久保さんの「東京体操」における活動は、東京都に世界的なスポーツイベントを招致する活動として位置付けると、近年注目されているスポーツツーリズムの考え方にも通じるものとしても注目される。今、日本各地でスポーツコミッションが組織され、世界的なスポーツ大会を誘致したり、地方の自然や土地柄を生かしたマラソン大会やトレッキング、トライアNovember,2013 www.fitnessjob.jp19
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