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に、コリオの3ブロックのうち、1ブロックをダンス的にしたり、ダンスエクササイズの特徴の一つでもあるアシンメトリーのコリオを差し込んでいくなどして自身のレッスンにダンス色を強めていった。それにつれ、自分でもダンスの動きでの魅せ方が分かってきたと話す。 レッスンではダンスの特徴でもある“表現”を大切にして、動きに感情やイメージを乗せていく。お客様の中には、身体で表現することを難しく感じたり、恥ずかしいと感じてしまう人もいる。木原さんはそこで、まずお客さまがやりやすいチェストバンプやラテンマンボ、シミーなどを部分的に入れたり、ジャズダンス的な動きでは「水をかき分けるように」「マドンナのように」とイメージを伝えて、参加者の感情を引き出していく。 レッスン全体でのエネルギーの配分にも気をつけている。ファイナルソングでサビの部分が一番気持ちが入り込みやすいため、そこにダイナミックな動きができるように、最初は落ち着いた動きで構成し、レッスン全体でも、ファイナルソングのコリオとしてもメリハリをつけるようにしている。曲にもこだわり、街で表現のイメージが膨らむ曲を耳にしたらその場でアプリ「サウンドハウンド」で曲名とアーティストをチェック。自分の感覚がとらえたものをレッスンに落とし込んでいく。 木原さんは、コリオの組み立てや指導者としてのスキルを高めるうえでNLP(神経言語プログラミング)も活用しているという。そこで学んだことは、インストラクター・プレゼンターとしてのキャリアを考えるうえでも有効だと説明する。 「例えば、振り付けや物事を覚えるときには大枠をとらえてから徐々に細かい部分を詰めていくことで詳細を理解していきます。最初から全部いっぺんに覚えよう、理解しようとしないこと。また、かの有名なウォルトディズニーは『ドリーマー(夢想家)』であり『リアリスト(現実主義)』であり、『クリティカル(批評家)』という3つの人格を持ち合わせていたとされていますが、ダンスエクササイズでも、ドリーマーのように自由に考え『自分にはできないかも』と思わずに壁をなくすことがまず大事。そして現実的に大枠をとらえて、最終的に細部まで把握して、動く。ダンスエクササイズを通じて、“だれでも楽しめる”“自分の可能性に気付く〟を伝えていけたらと思います」 姿勢よく伸びやかなダンススキルが光る木原啓貴さん。国内のトッププレゼンターの一人として幅広く活動している。その木原さんがダンスエアロに出会ったのは約7年前、その後本格的にダンスエクササイズを始めたのが2008年リトモスが日本に導入された第1期として養成コースに参加したことがきっかけとなっている。 「ダンスエアロの格好良さに触れて、『こんなレッスンがしたい』と思ったのは、福岡で活動されている山ノ内考治さんの特別レッスンを受けた時。その時は私もプレゼンターとして同じイベントに参加していたのですが、私がやっていたのは“フツー”のエアロ。それまでダンスとは縁がなく、苦手意識もあったので、レッスンの後どうやったらダンスの動きができるのかと家で見よう見まねで練習し始めました。ジャズダンスのクラスにもしばらく通い、そこで練習した動きを少しずつ自分のレッスンに採り入れていくことから始めました」 当初はウォーミングアップにダンスのアイソレーションの動きを採り入れることだけからスタート。徐々好きなアーティストは、三浦大知。ダンスと歌がとびきり上手い沖縄出身のアーティスト。ダイナミックに踊りながらも声が乱れない高いプロフェッショナル性に惹かれる。CASE02Hirotaka Kihara木原啓貴さん指導歴12年。スポーツスパアスリエエアロビクスアドバイザー都内各所にてレッスン「オリジナルダンス」他を担当ダンスエクササイズで魅せる!コツレッスン参加者ができる動きを優先して採り入れ、ファイナルソングのサビの部分で存分に表現が楽しめるようメリハリのあるコリオとレッスン構成を。また、NLPをダンスエクササイズに応用して、“可能性のある自分”を感じる体験を提供する。参加者の“できた!”を惹き出し、なりたい自分になる楽しさを共有October,2013 www.fitnessjob.jp11

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