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070406080100100806040200高強度トレーニングATスプリント走歩行強度持続時間低長高短運動の強度および持続時間と炭水化物および脂肪の燃焼する割合との関係(フォックス1979)赤色の部分はほぼATのポイントを表す脂肪の割合(%)炭水化物の割合(%)カーディオトレーニングの概念を見直す 個人アスリートからスポーツチーム、そして一般のパーソナルのクライアントなど、その目的に応じて、トレーニングの監修している齊藤邦秀さん。HIITは、自身が高校時代から実際に行っているトレーニングであり、指導においても長く活用しているという。 「アメフト、サッカー、野球などのさまざまなチームは、グラウンドで、ウォームアップ、フィールド練習をした後、“フィットネストレーニング”と呼ぶトレーニングを必ずします。ここに活用されれているのがHIITです。HIITという言葉は知らなくても、学生時代に何らかの競技をやってきている人は、すでに経験しているはずです」 たとえば、アメフトであれば1プレイの平均が約7秒。次のプレイまで25秒。その競技特性を考慮して、7秒全力ダッシュ+25秒のジョグというインターバルでトレーニングをする。基本的には、プレイ時間とレスト時間を組み合わせるが、プレイが15秒続くことも想定して、15秒ダッシュを加える場合もある。また、アメフトでは通常プレイごとにハドル(作戦会議)を組むが、戦略的にハドルなしで、サインだけで次のプレイにいく場合もある。この場合、7秒ダッシュをレスト無しで繰り返す練習も必要となる。このようにフィットネストレーニングでは、競技特性に合わせた動きとプロトコルでHIITが活用されているのだ。 こうしたトレーニングにおいてHIITで狙う効果は、エネルギーシステムのパフォーマンスアップである。人がエネルギーを生み出すシステムは、大きく無酸素系システムと有酸素系システムに分けられ、無酸素系システムはさらに、ATP系、CP系、解糖系に分けられる。たとえば、野球でいえば、1塁までの数秒のダッシュはATP系、ベースランニング1周の約120mの20秒のダッシュはCP系、50~90秒のダッシュなら解糖系となる。どのエネルギーシステムを鍛えたいかによってプロトコルの設定が変わる。 さらにHIITは高強度であるものの、有酸素系システムにも影響を与える。 有酸素系システムで使われる糖は、ミトコンドリアまで運ばれて、ピルビン酸から水と二酸化炭素に完全分解される。だが強度が高いと、ミトコンドリアまでいって完全燃焼させる時間がなく、その間もエネルギーを供給するためにピルビン酸は、細胞ATP、CP、解糖系、有酸素すべてのエネルギーシステムを鍛えるHIITの可能性 齊藤邦秀“ハイインテンシティ”の強度設定 フィットネスシーンでのトレーニングにも詳しい齊藤さんは、HIITの難しいところは、同じ強度設定をしても、どのエネルギーシステムが使われるかは、各個人の身体力レベルによって異なる点にあるという。 「一般的に、最大心拍数60~70%までは有酸素運動として脂肪燃焼に効果が高いとされ、70%を超えたあたりで糖質燃焼が始まるといわれます。ここが一般生活者のATライン(有酸素と無酸素の境目)とされています。しかし、一流長距離選手のようによく鍛えてい質で乳酸まで分解される。この乳酸を分解するために代謝が高まる。これが最近注目されている、EPOC(運動後過剰酸素消費量)だ。運動をする前の状態(安静時)より運動直後にカロリー消費効率が高くなる状態のことで、すなわち、HIITはEPOCの状態を作りやすいということが言える。 「よく皆さんは、カーディオトレーニング=有酸素運動だと思っていますね。でもこれは大きな間違い。カーディオトレーニングは、ATP、CP、解糖系、有酸素系すべてのエネルギーシステムを鍛えるものなのです」STEP01Basic KnowledgeHIIT導入への基礎知識10July,2013 www.fitnessjob.jp
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