NEXT74号
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(株)フィットネスビズ 代表取締役CEO大手、ベンチャー等で、トレーナー、企業フィットネス、SV、副支配人、支配人、営業部長、営業本部長、役員を歴任後、2007年6月に独立。2008年度は富士アスレティック&ビジネス専門学校「パーソナルトレーナー学科」で講師を務める。ブログ「勇気の力」、メルマガ「L&M大学」好評執筆中! URL: http://www.fi tness-biz.net 遠藤一佳Profi le現場たたき上げ 私のスタンスは明確です。 まず「長所とか短所」という前に、「自分が何をしたいか」という観点が必要です。 その「何をしたいか」に対して、自分の得意分野を活かしながら「必要な能力」を身につけていくという考え方が必要だと思います。 「長所を伸ばせ」といっても、それが世の中や企業に必要とされていなければ意味がありません。 例えば、「笑顔が長所です」といっても、それ自体は「差別化」されていないし、特段の価値があることでもありません。 もちろん、「笑顔」は良いことですが、これは「有名大学を出ました」と言っているのと、あまり変わらない気がします。 「笑顔」という武器に「対人関係力」や「サービス力」、「マネジメント力」などを付加していくことによって、はじめて「長所を伸ばす」ということになるのです。 当社の「社員面談」には「あなたの部分1位は」という設問があります。それは上記の考えに基づいています。 一方、短所についてですが、私は「平均点までは改善すべき」という考え方です。 理由は2つあります。A現場たたき上げの遠藤からのアドバイスフィットネスビズ兄に訊け! 「長所を伸ばせ」といっても、それが世の中や企業に必要とされていなければ意味がありません。 例えば、「笑顔が長所です」といっても、それ自体は「差別化」されていないし、特段の価値があることでもありません。 もちろん、「笑顔」は良いことですが、これは「有名大学を出ました」と言っているのと、あまり変わらない気がします。 ビス力」、「マネジメント力」などを付加してに訊け!よく、経営者の本を読むと『短所は気にせずに長所を伸ばせ』と書かれています。しかし、先日に読んだ著名な本には『短所を改善することを優先すべき』とありました。どちらが正しいと思いますか?Q今回のお悩み内容フィットネスの時流を考えるるか」に尽きる事かなと私は思います。 以前、過去10年程に遡って、その年のヒット番付のその後について評価をしてみたところ実に70%以上が既に存在しないか下火になっている商品、サービスになっていました。 逆に残り続けている商品、サービスを見てみると、「人々の生活そのものを変えた」または「劇的に効果が出ている」というものばかりです。 もちろん、新商品を投入する場合 短期的なヒットを求める場合と長期的に定番化をねらう場合に分かれると思いますので、トレンドの扱い方もそれぞれにおいて役割が変わってきます。 経営管理の面から見ると、トレンドに乗る(世の中で流行っている、既に導入されている商品を導入する)という事は、リスクが低い、つまり投資効率を高めたり、合理的な意思決定を推進するための判断だと思います。 また、導入の意思決定をする際には、トレンドだから…と安易にせずに、導入後の顧客が買った後の姿をイメージできるかどうかが判断基準だと思います。 これは業界に蔓延している風潮の「他社が導入しているから…」も同様の事だと思います。 トレンドと上手く付き合うためには、流行した背景を良く理解する努力が必要ですね。 流行った理由、世相、商品価値、顧客にとっての利便性、新しい技術等をつなぎ合わせて、「評論」できる状態にないと 自社の顧客との相性を評価できませんね。 そういった観点から考えると、既に提供しているサービスや商品でも顧客との相性をよく観察する事も同時に実施して、入替えていくという事をセットにする事が大切ですね。 では次回。(株)ティップネス 都心店営業部長1994年(株)レヴァン入社。2001年合併よりティップネス入社。店舗、人事、マーケティング、開発等を経験し現在に至る。ティップネス丸の内スタイル、TIP.X TOKYO等都心店事業を担当。 上野和彦Kazuhiko Ueno NEXT今回の特集は「世界と日本の注目トレンド」「春の新商品」に関するものでした。 皆さん、トレンドってどのように出来上がると考えられていますか? また自身のビジネスにどのように活用するものと考えていますか? トレンドの発生についてはマーケティング分野で研究もされていますがそれぞれの研究者の論はありますが一般論にはなっていません。 景気・経済や世の中の時事などの世相、メディアから発信されるニュース、イノベーティブな商品開発、影響力が強いブランドの新商品・サービスなど流行のきっかけになるのは様々だと思いますが、「世の中で流行している=自社のお客様が喜ぶ」とは限りませんね。 従って、トレンドを取り入れる事が大事なのではなく、大切なのは事業や商売のためになるのか、つまり「消費者の役に立つか、ためにな第6回 トレンドと上手く付き合う 1つは「水準以下」の状態は相手にマイナスの印象を与えるからです。 いくら「笑顔とサービスが長所です」と言ったところで、「新聞も読んでいません」、「締切を守れません」では、評価は一変してしまいます。 もう1つは、「弱い部分と向き合い、それを改善しようとする努力や過程」が、「長所の強化」にも役立つからです。 「私には長所があるから、短所は目をつぶってほしい」なんていう人は、「長所」さえも十分に機能していないと予測できます。 まとめますと、社会や企業に必要とされる「自分の部分1位」を意識し、それを磨きながら、「弱点」の補強にも取り組む。これは常に同時に行うものです。「どちらが先」という考え方はしない方がよいと思います。42May,2013 www.fitnessjob.jp
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