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イベントからスタートし、徐々にリスクを高めつつ新事業に挑戦三木侑平さんHAPPY PROJECT代表。一般社団法人日本セルフケアコンディショニング協会理事。アスレチックトレーナーを目指してヒューマンアカデミーに進むも、当時すぐに仕事があったエアロビクスインストラクターに転向。卒業後、フリーとして働きながら、非常勤講師を務める。フリーとして入っていたコナミスポーツでイベントの企画運営に携わった経験を活かして、数多くのイベントを企画・運営している。2児の父。オーキャットフィットネススタジオ アドバイザー、ウェッツダンススクールオーナースタジオレッスンスタジオレッスン(最高週37本)スタジオレッスンダンススタジオアドバイザーイベントレッスン・物販イベント物販専門学校講師レッスンのみの時代が一番個人の収入は多かった。最高週37本で、月収約70万円。だが、ここでインストラクターだけでの仕事に限界を感じるようになる。結婚を機に、月25本に減らして、別の収入源を模索しはじめる。イベント事業をスタート、年6回実施する傍ら、インストラクターデザインのTシャツの製造・販売をスタート。プログラムスメッツ梅村社長の助言を機に、活動を法人化。ダンススタジオ経営者と知り合い、フランチャイズ契約をお願いして出会いから1ヶ月半後にダンススタジオオープン。株式会社にしてから半年にして融資を受ける。銀行から500万円、親から300万円借り入れ。ダンススタジオの初期投資600万円。物販の仕入れ、インストラクター派遣の運転資金に200万円を活用。スタジオは居抜き物件を見つけ、オーナーさん負担で内容や冷房を設置して貰った。フィットネスクラブとアドバイザー契約。スタジオスケジュール編成および約30名のインストラクターとの契約や手配。一時、運営全体も受託し、マネジャー業務もした。自身のスタジオやアドバイザー業にシフトしたことで、現在レギュラーレッスンは3本に。イベントからスタートし、徐々にInstructor's CASE01リスクを背負う 「インストラクターはリスクを背負うべき。リスクを負うことによって、視野が広がり、ありがたみを感じられるようになります」と話す三木さん。銀行融資を受けて2011年12月にオープンしたダンススタジオの客単価は6,825円。既に単月黒字化できる生徒数は確保したが、初期投資の早期回収を目指して集客の工夫が続く。 「生徒さんを1人みつけるために、施設にも、先生にも、宣伝広告にも継続しての投資が必要。6,000円のありがたさが身にしみるようになった」と話す。 三木さんがインストラクターとして最初に着手した事業はイベント運営。イベントは、スタジオ経営やその他のビジネスに比べると収支構造が極めてシンプルだ。そのため、イベント運営からチャレンジをスタートして、少しずつ難易度の高いビジネスに挑戦するのがいいとアドバイスする。三木さんは、こう加える。「世の中の儲かる仕組みが分かることで、考えることや感じることが増えて、人生が楽しくなります。また、失敗に敏感になり、投資を将来的に回収するうえでタダでは失敗しないように、そこから何かを学ぶようになるので、すべての経験が成長に繋がると感じます」2003年~スタジオレッスン&專門学校講師2008年~(指導歴5年)フリーインストラクター2010年~(指導歴7年)イベント・物販スタート2013年(指導歴10年)現在うえでタダでは失敗しないように、そこから何かを学ぶようになるので、すべての経験が成長に繋がると感じます」生きたビジネスとマーケティングを学ぶ ダンススタジオ開設を検討していたとき、以前レッスンを担当していたコナミスポーツの当時の支配人植木幸一郎さんのアドバイスで収支のシミュレーションを作った。数字で見込みと目標を確認できたことで、開設に向けての心構えが固まったという。ダンススタジオを開設してからは、マーケティングの重要性を感じ、研究していると話す三木さん。各エリアでの子どもの人口や人の流れ小学校、幼稚園、保育園の場所や、スタジオがターゲットする子どもたちやその親が行きそうな場所について情報収集すべく、市役所はもちろん、小学校や幼稚園に営業に行きつつ生の情報を集めるようにしている。 また、マーケティングやプロモーションも常に考えているからこそ出会える情報があるという。三木さんがどうにかアプローチしたいと考えていたタワーマンションはポスティング禁止。ある日、アドバイザーとして運営に関わっているクラブへの広告代理店からの提案書にある、郵便局のサービス「タウンメール」の情報が目に飛び込んできた。郵便局に問い合わせると、なんとマンション別の世帯数も教えてくれて、1枚50円で、エリアやマンション別にターゲットを絞ってハガキ大にまとめた情報が届けられることを知る。 また、インストラクター以外の収入源を創ろうと思い始めた頃知り合った元フィットネスクラブ運営企業勤務で、現在は飲食業界で経営者兼コンサルタントとして活躍する山川浩史さんと知り合い、「自分の売り方を考えたほうがいい」とアドバイスされたことをきっかけに月1万円で経営指導を受けている。企画書の制作には、1枚1,000~3,500円で企画書を作成してくれる専門会社に依頼するなど「自分ができないこと、不得意なことは人にお願いする」と三木さんは各分野のプロフェッショナルと連携しながらビジネスの発展を目指す。生きたビジネスに身を置くことでこそ、必要な情報や人との出会いがある。※会社設立後のグラフは収入の割合で表示しています会社設立このビジネスモデルを学ぼう→P15 Study01・02へ※グラフは、年収(長さ)と収入構成比(色分け)を示しています。12March,2013 www.fitnessjob.jp
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