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January,2013 www.fitnessjob.jp11田中 私もジムトレーナーからスタートしたので共感しますね。私の場合ジムスタッフの経験が基盤にあり、そこからまずはグループ↓パーソナルと指導の幅を増やしていきました。グループ指導をするとパーソナルの質が上がり、パーソナルをするとグループの質があがっていったことを実感しました。それは人に伝える力やプレゼンテーションスキルを高めようとすることで、パーソナルの環境でも伝える力が高まるのだと思います。そしてパーソナル指導の質が高まると、一人ひとりの方を見る力がつくので、グループ指導でのレッスンの質も高まり、相乗効果が生まれるんです。高橋 それに、ジムのトレーナーの仕事では、営業力も身につけられると思うんです。お客様にまた来ていただくために、グループレッスンに参加して貰おうとか、パーソナルセッションを受けてみて貰おうとか、発想してお客様のニーズに合うものやお客様の問題を解決する方法を提案する。これが即ち営業。パーソナルトレーナーの方々はクラブ内で有料商品を提案するので、営業力を高めることにも意識が高いですが、インストラクターには営業が苦手な人や、どうやったらいいかわからない人も多いんです。それでイベントを企画運営してみて初めて営業の大切さを痛感する人も多い。でも、インストラクターが営業力を高めることができれば、自分の教室を立ち上げたり、自分でビジネスもできるようになり、フィットネスの価値を広く伝え続けられる可能性が高められるわけです。そういう意味でも、今インストラクターがイベントを企画運営する機会が増えていることは、とてもいいことだと思います。田中 先ほど話に出たフェイスブックの活用法も、トレーナーのほうが、よりダイレクトに営業に繋げているかもしれませんね。トレーナーの場合は、フェイスブックで自主開催のセミナーなどのイベントページを作って、友達になっている人を招待して集客に繋げるという利用法をとっている人が多いです。高橋 グループインストラクターの場合は、個人ブランドを高める目的で使っている人が多いように思います。フェイスブックでは自分の活動を紹介して、とにかく自分に興味を持って貰ったり、好きになって貰うことに使っている感じです。グループインストラクターの場合は、ネームバリューがイベントやワークショップでの集客力に直結するという現実があるからかもしれません。トレーナーさんは、ワークショップなどもネームバリューよりも内容が重視されている印象があります。自分にないものを持っている人から積極的に学ぼうという姿勢はすごいなと思います。2013年のキーワードは「実用性」と「オリジナルサークル」田中 先ほどもお話させていただきましたが「実用性」かな、と。その場で効果を体感できる。それも分かりやすい効果。自身で目に見えたり、効果を感じられる商品や結果を出せる指導者が求められるのではないかと思います。多くの人の人生を実際に変えることができるような本質的で取り組みやすいものが注目されると思います。2013年も理論的裏付けのある分かりやすいトレーニングへのニーズが高まると思います。高橋 私はオリジナルサークルがキーワードになると思います。インストラクターの方々と話をしていると、自分はこんなレッスンをしたいという気持ちを持っている方が多くいます。クラブの仕事を頑張りながらも、オリジナルサークルを運営することで、自分がやりたいことに近づけますし、経済的にもより安定しますので、長くこの仕事を続けられることに繋がると思います。現状、業務委託のインストラクターがクラブで担当するレッスン本数は・オブ・ザ・イヤーが選ぶインストラクター・トレーナー減少傾向にあり、今後も増えるという可能性は極めて低く感じます。一方でレンタルスタジオを借りるなどして短期教室やオリジナルサークルを立ち上げた人も増えました。これまでインストラクターのキャリアプランとしては、アドバイザーや養成コースの講師になることを目指す人が多かったですが、それとはまた別のキャリアモデルを作り始めているのが、今30代中盤のインストラクターだと思います。その成功モデルがもっと共有される年になればと思います。自分で運営を始めると、フィットネスクラブの経営陣の苦労が理解できるようになることもいいことだと思います。クラブ経営を理解することで、フィットネスクラブでも必要な資質を身につけることができ、双方にいい環境に近づけると思います。田中 私も、数年前からグループのインストラクターの方々は何でクラブでばかり仕事をしているんだろうという疑問がありました。3%と言われるフィットネス参加人口ですから、外に目を向ければ必要としている人たちはたくさんいる。97%の人に目を向ければ、フィーだってもっと高められるし、やりがいも変わってくると思うんですね。恐らく、これまでは外に目を向ければいいことは感じていても、実際どのようにすればいいかわからない人も多かったのかもしれません。自分で仕事をつくる力が運動指導者についていくと、運動する場がもっと増えてくるし、フィットネス人口も増えてくるのではと思います。高橋 そうしたほうがフィットネスクラブの会員数も増えると思うんですよね。運動の良さや必要性が浸透して裾野が広がるし、続けられる人も増える。2013年は、トレーナー・インストラクター・クラブの経営者がそれぞれの仕事や役割を尊重しつつ、お互い学び合いながら成長できる年にしたいですね! 昨年からのキーワードの一つにファンクショナルトレーニングがあり、今年もファンクショナルトレーニングに関連する様々なものが注目されましたが、その一つの5本指シューズは、今年ようやく市民権を得た感があります。大手ブランドがこの分野のシューズにも参入するようになったことで、独特のファッション性も広く受け入れられるようになりました。クラブでも履いている方が確実に増えています。 スモールグループは、5~10人定員の目的が明確なプログラムで、ラフィールでは2~5回セットで10,000円前後の価格帯で提供していますが、確実に参加者が増えています。太極拳やバレエ、フラなどのスキル系から、ボディメイクや骨盤調整など目的別のものまであります。インストラクターの個性や得意分野を活かすことができ、お客様同士やインストラクターとの距離が近いことなどが人気の要因にあると思います。 エンデュアレンス競技は、マラソン人気から始まり、トライアスロンやトレイルラン、最近はオープンウォーター競技にも参加者が増えています。過酷と思われる競技に挑戦することや、そうした大会に出場することがある種のステイタスになりつつあるようにも思います。 2013年は、ラフィールヴィレッジの取り組みとしては「ライフスタイルを提案する」というキーワードに着目しつつ、フィットネスにとどまらない幅広い提案をしていきたいと考えています。注目のキーワード武部竜也さんが選んだ2012年のキーワード5本指シューズスモールグループエンデュアレンス競技

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