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的長く、40代中盤のプレゼンターもいます。プレゼンターの先のキャリアとしては、フィットネスクラブのディレクターや、その他の健康関係の仕事に就く人もいます。私自身は、今フィジオセラピー(理学療法)の学校に通っていて、将来はメディカルとフィットネスを繋ぐ分野で活動していきたいと考えています。レミー フランスには若いプレゼンターが多く、平均年齢は30代前半だと思います。プレゼンターの寿命はその人次第ですが、ステージに上がって会場全体を惹きつけられるエネルギーと、プロとしての肉体が維持できる間と言えるでしょう。ただ一つ言えるのは、プレゼンターとして長く活躍している人は、それだけ豊富な指導経験をもっているということです。指導経験が浅いままプレゼンターになった人の多くは、一躍有名になるものの、その評価が長続きしない人がほとんどです。サーシャ プレゼンターとして活躍し続けるには、「新しい感覚」を常に提供できることが大切です。それは音楽の使い方かもしれませんし、振り付けや参加者とのコミュニケーションの方法かもしれません。それが提供できるには、相応の経験や研究が必要ですし、自分の強みを知っていることも重要です。レミー その通り。参加者にとって「何か違う」と思って貰えることが大切です。そのためにも、視野を広く持ち、世界に目を向けることが重要でしょう。若いインストラクターの多くは、プレゼンターに憧れてこの仕事を選びますが、逆に憧れの像がある限り、自分のスタイルを見つけることが難しくなります。フランスでも、ワールドプレゼンターを目指す多くの若いインストラクターが、既に活躍しているプレゼンターによく似たレッスンをします。それではワールドプレゼンターとして活加しました。そのうち、ジュリオ・パピ、トム・ウオールなど世界的に活躍するロシアのプレゼンターと仕事をすることが増え、次第にコンベンションのオーガナイザーから声をかけていただく機会が増えました。ロシアでは7~8年前は、ダンスの人はダンスにしか興味を持っていませんでしたが、近年フィットネスクラブが増え、フィットネス文化が社会的にも浸透しています。また、フェイスブックの影響も大きく、ダンスに興味を持つ若い人たちにも、新しいスタイルのダンスフィットネスの魅力が伝わり始めています。私はダンススクールで16年間にわたり教えてきていますが、最近はダンスにフィットネスの要素を採り入れたレッスンを「エアロニュースタイル」と位置づけて教えています。ダンススクールでは通常学べない、生理学や解剖学なども教えます。20代後半から30代前半の若い人を中心に、こうしたレッスンスタイルに人気が出ています。ギョルゴス・ハッズィミハイル ギリシャでは、フィットネスの専門学校があります。フィットネス理論はもちろん、エアロビクスやヨガ、ピラティスなども学びます。私自身は大学時代ウォーター・ポロの選手をしながら4年間大学で学んだ後に、エキストラコースとしてフィットネスを学び、その後ジムでトレーナーとインストラクターとして働きました。私はインストラクターとして活動する中で、色々な方に声をかけていただくようになり、いつの間にか世界のステージに立てるようになりました。ギリシャのインストラクターも様々なコンテストをきっかけに世界への道を切り拓くケースが一般的です。プレゼンターという仕事の寿命ルチアーノ 私は今27歳ですが、プレゼンターとしては最年少の一人です。イタリアではプレゼンター寿命は比較躍し続けることはできません。自分の国ならではのフィットネス指導経験を積みながらも、世界のプレゼンターたちの個性の出し方にヒントを得て、世界の参加者を惹きつける自分のスタイルを見つけることが大切なのです。ギョルゴス プレゼンターとして活躍できる人はひと握りです。フィットネス業界で活躍する方法の選択肢は増えていて、プレゼンターとしてステージで輝くこと以外にも、トレーナーとしていい指導をしたり、インストラクターの育成で輝ける人もいるはずです。レミー プレゼンターとして活躍したいという人は、なぜプレゼンターという仕事をするのかを常に明確に持っておくことが必要です。ただ、人の前に立ちたいという自分の欲求だけでなく、人を楽しませたいという強い意思、そして毎回最高のレッスンを提供したいという向上心が大切です。Decemver,2012 www.fitnessjob.jp15
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