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26August,2011 www.fitnessjob.jpジュニアダンス大研究か調べ始めました。これが守口市との取り組みのきっかけとなりました。スタジオが商店街にあるからか、地元の議員さんが一度挨拶に来てくださったのですが、その方に聞いてみようとコンタクトしたところ、ちょうど教育委員会でダンス必修化に合わせて先生たちへのダンス研修を計画しているところでした。中学での必修化に合わせて、小学校でも体育の授業にダンスを採り入れる計画も立てられていた時で、とんとん拍子で守口市の小学校と幼稚園の先生へのダンス研修が決まりました。これを皮切りに、中学校の先生の研修計画が固まれば、大阪府から予算が出ることになり、先生たちへのダンス研修も事業の柱にできる可能性があります。スクール事業の観点から見ても、そうした地域の先生方とのネットワークが得られることで、生徒や父兄の方々にクチコミでダンスやスタジオの情報が広がることの影響力のほうが大きいと感じています」地域のインストラクターとして信頼を得ることが鍵 ウェッツダンススクール守口校が守口市のダンス教育の担い手になれた背景には、三木さん自身が長くブログを書き続けていることや、フィットネスクラブの社員として10年働いた経験や專門学校の講師経験、フィットネス業界でのイベント企画などを数々成功させてきている信頼と安心感があったことも欠かせない。また、三木さんは同ダンススクールをフランチャイジーとして開業しているが、そのフランチャイザーであるウェッツダンススクール川西がダンススクールとして10年以上の実績を持ち、エグザイルのバックダンサーを輩出したり、ダンスインストラクターとの広いネットワークがあったことも信頼に繋がった。三木さんは、今後も子どもたちの年齢層に合わせた指導内容や、子どもたちの興味、親御さんたちのニーズに合わせたレッスンを提供することで、守口市のダンス文化を育てる一助を担いたいと話す。 「今回のダンス必修化をきっかけに、確実にダンス文化を育てていくためには、中学生という難しい時期の生徒たちが、ダンスを教えてくれる先生たちをカッコイイと思えたり、ダンスで自分を表現できることが楽しいと感じられる環境を創ることが大切です。当スタジオにも少学校5年生で入ってきた内気な女の子が、ダンスの楽しさに惹かれて、見違えるように垢抜け、今やチームリーダーとして頑張る姿を見ると、ダンスの教育における可能性を感じます。フィットネス業界やフィットネスインストラクターにとっても大きなビジネスチャンスであり、また社会貢献できるチャンスだと感じています」地域に根ざして先生たちのクチコミを狙う ダンスの必修化が、フィットネスインストラクターにも新たなビジネスチャンスをもたらしている。大阪府守口市に今年1月にオープンしたウェッツダンススクール守口校はその好事例。スタジオオーナーは、関西地域でフィットネスイベントの開催やフィットネスクラブ運営コンサルを手がける三木侑平さん。三木さんは2009年NEXTインストラクター・オブ・ザ・イヤー優秀賞に選ばれており、その時からキッズのフィットネス分野のビジネスを手がけることを展望として語っていた。それを実現すべく子ども向けスタジオをオープン後、中学校でのダンス必修化を追い風に、順調に業績を伸ばしてきている。 スタジオは、守口市にある商店街の1Fに位置し、広さは11坪のスタジオが1フロアに1つずつの合計2スタジオ22坪。商店街という人の集まる立地で、1階の壁はガラスにして中が見通せるようにするなど、分かりやすさと安心感から、集客も順調に進んだ。オープン後約半年で100名を超える会員数となっており、ダンスの必修化により、守口市教育委員会と関係が得られたことから、今後会員数も伸びることが予想される。その経緯について三木さんはこう話す。 「子どもがダンススクールに通おうと思うと、結構お金がかかるんです。スタジオをオープンするからには、一人でも多くの子どもたちにダンスを通じてフィットネスに親しんで貰いたい。そこで母子家庭の子どもに補助金が出るなどの行政サポートが得られないお話を聞いた方三木侑平さん株式会社HAPPY PROJECT代表取締役2002年ヒューマンアカデミー大阪校卒業後、フリーとして活動しながら、專門学校講師を務める。現在も、フィットネスクラブで週に10本のエアロビクスレッスンを担当しながら、関西でのイベント企画・運営を年8回程度行う。2010年法人化しウェッツダンススクール守口校オープン。オーキャットフィットネススタジオの運営委託業務も行っている。CASE01地域に根ざしたダンススクールでインストラクターにも新たなビジネスチャンス
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