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December,2011 www.fitnessjob.jp35らも、中学校に教育実習に行ったりもしました」剛くんが教育実習とは、教壇に立つその姿を見たいような見たくないような(笑)。それ以降も、方向性の違いを感じながらも必死で頑張....

December,2011 www.fitnessjob.jp35らも、中学校に教育実習に行ったりもしました」剛くんが教育実習とは、教壇に立つその姿を見たいような見たくないような(笑)。それ以降も、方向性の違いを感じながらも必死で頑張ったという。しかし、頑張るのにも限界があり、体育教師を諦め大学卒業後、体育系の専門学校に再入学を果たす。そこで学んだ〝運動指導〟に惹かれていった。「それまでは、野球やレスリングなど、ぎりぎりまで自分を追い込んだ競技性の強いスポーツしか経験をしていなかったので、『健康』というテーマで行う運動には戸惑いもありましたが、それ以上に強く興味を持ちました」私も、彼と全く同じ感覚を持った経験がある。競技性の強いスポーツを行っていると、健康云々は二の次、もしくは全く意識などした事がなかったため、健康のために行う運動がある事自体に感動すら覚えた記憶が甦ってきた。その後、彼は前述したフィットネスクラブに入社する事となり、フィットネスの指導者としての道を歩むことになる。「入社したアスリエには、7年間お世話になったのですが、フィットネスインストラクターとしてのスキルはもとより、社会人としての行動や言動について、深く学ばせて頂きました。アスリエでの7年間が今の私の基礎となっていると言っても過言ではない位、多くの事を教えてもらいました」私もインストラクターとして、アスリエさんにはお世話になった経験があるが、どの店舗に行っても、スタッフ全員が笑顔で、そして元気いっぱいの挨拶をしてくれる。電話応対も非常に丁寧で、社員教育の徹底ぶりにはいつも感心させられた。そのような恵まれ年間勤務した会社を辞めてまで、なぜラディカルフィットネスのマスタートレーナーを目指したのだろうか。「アルゼンチンやオーストラリアのマスタートレーナーの研修を受ける度、パワフルなインストラクションや、ワールドプレゼンターとしての意識の高さ、佇まいなど、私が目指すべきトレーナー像を目の当たりしたことが、一番のきっかけとなりました」そして、退職を決め父親にその話をしたところ、こう言われたという。「仕事というものは待っていても来るものでない。苦労は買ってでもするべきだ」この叱咤激励も背中を押したという。そのお父様も、大手企業を退職し起業した経験を持つ。この助言が最後の決め手だった事は言うまでもない。このようにして、今の彼が在る訳だが、もともとフィットネスとの出会いは何だったのだろう。「小学生から中学生までは野球小僧で、毎日、泥と汗にまみれてボールを追う毎日でした。当然、高校でも野球を続けるつもりで進学したのですが、私が入学を決めた高校は出身地である埼玉県内でも1、2を争う野球の名門校。一度は野球部への入部を決め練習に参加をしてはみたのですが、全国からセレクションで入部してきた野球エリートとのレベルの差に愕然として早々に退部。その後、もともとプロレスが好きだったこともあり、レスリング部に入りました。そして、その時の顧問の先生に将来について相談をすると、体育教師を勧められました。そこで、勧められるがままの大学へ進学したのですが何故か専攻は国語。当然、体育とはかけ離れた内容の勉強に戸惑いなが今では、ラディカルフィットネスが彼の仕事の中心になっているとのことだが、この業務を任されるきっかけは何だったのだろうか。「当時私は、スポーツスパアスリエ(以下アスリエ)の社員としてラディカルフィットネス導入にあたり日本で初めて行われた認定トレーニングを受講させて頂く事ができたんですね。その後、社内での認定トレーニングやアップデートトレーニングを行う立場のコーポレートマスタートレーナーを経験させて頂いた後、アスリエの退職をきっかけにマスタートレーナーとしての活動が始まりました」今では、ラディカルフィットネスのオフィシャルトレーナーから目標とされる立場になっている彼であるが、7た環境で7年間を過ごした剛くんであるからこそ、常に周囲に気遣いある応対をするのだ。私としては、もっと言葉数を多くし、自己主張してもいいかな?と思ったりもする。ただ、そこがまた彼の良いところなのかもしれない。話は変わるが、彼はプロレス団体の入門テストを受けた事があるという話を聞いた事がある。真相を確かめてみると…。「はい!レスリング部の先輩に誘われて高校生の時に某プロレス団体の入門テストを受けに行き、合格しました。練習生として暫くは実家から練習に通っていたのですが、やはり学業との両立が難しくなり、1年ほどで退団しました」しかし、その時の経験が、彼が現在行っている格闘技系プログラムのFIGHTDOやKIMAX(サンドバックを叩いたり蹴るエクササイズ)に活かされているというから、決して無駄な一年ではなかった。現在は、ラディカルフィットネスの仕事を中心とした生活を送っている剛くんであるが、将来についてはどう考えているのだろう。「私には兄が一人いるのですが、整体師として整体院を経営しているんです。実は私も、現在、整体師の学校に通っていて、将来的には兄と一緒に整体院をやりながら、現在の活動も並行して続けていければと考えております」その他にも剛くんは語ってくれた。「健康になるために運動を始めたのに、オーバーワークで体を壊してしまう人をたくさん見てきました。フィットネスインストラクターという立場と整体師という立場の両面から、トータルサポートが行えるフィットネストレーナーになりたいと思います」フィットネスの一線で活躍する彼の言葉である分、重みと説得力を感じた。今後彼は、インストラクター、トレーナー、エデュケーター、整体師という顔を極めるべく、活動を深めていくとの事。それぞれがリンクし合った、〝健康伝道師〟としての活動を応援していきたいと思い、今回の章を終りにしたいと思う。取材後記有限会社スポーツゲイト代表取締役社長有限会社スポーツゲイトホームページURL:http://www.sportsgate.co.jp個人BLOG:http://ameblo.jp/sportsgate2001/今回の取材もそうであったが、良い意味で朴訥とした人柄の剛くん。語気を荒げたり、感情を表に出すような事がない分、格闘技系クラスで見せる彼のパフォーマンス、インストラクションは、普段との落差を楽しめる。彼のクラスを受けた事がある人なら分かると思うが、圧倒的なパワーと動きの切れでお客様を魅了する、いわゆる〝動きで魅せる〟タイプのインストラクターだ。動けないから言葉で補うのか、動けるから言葉が必要ないのか。彼のレッスンを受ければ、本来インストラクターが追求すべき事は何か、考えさせられる。社会情勢と相まって、小手先だけのレッスンが通用しなくなってきている昨今、彼のような本格派が必要な時代になってきている事は間違いない。INTERVIEWER丸山寛