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カウンセリングの質を高める豆知識■カウンセリング中敬語プロフェッショナルとして正しい言葉づかいをすることは基本中の基本。特に初対面の方にパーソナルトレーニングの価値を感じ、信頼していただくうえでは、丁....

カウンセリングの質を高める豆知識■カウンセリング中敬語プロフェッショナルとして正しい言葉づかいをすることは基本中の基本。特に初対面の方にパーソナルトレーニングの価値を感じ、信頼していただくうえでは、丁寧語・尊敬語・謙譲語をスマートに使いこなしたいところ。カウンセリングで良くある場面での敬語をチェックしておこう。×目的は、シェイプアップのほうでよろしかったでしょうか。○目的は、シェイプアップですね。解説:「~のほう」「~よろしかったでしょうか」は現代語で不要。×はいはい、了解しました。○はい、承知いたしました(かしこまりました)。解説:「はい」の繰り返しは失礼にあたる。「了解しました」は対等な立場ではOKだが、目上の方、お客様には謙譲語の「承知する」を使う。あなたは大丈夫?プロフェッショナルとしての言葉遣いCHECK!■最初の挨拶×こんにちは。僕は古屋と言います。○はじめまして、わたくし古屋武範と申します。解説:初回は「こんにちは」より「はじめまして」のほうが丁寧。名前はフルネームでしっかり発音しよう。×カウンセリングルームはこっちになります。○カウンセリングルームをご案内いたします。解説:案内する先が近くにある場合でも「こっち」ではなく「こちら」と表現する。「案内する」の謙譲語は「ご案内いたします」。×どうぞお座りになってください。○どうぞお掛けください。解説:「お座りになる」は「お座り」「~になる」は二重敬語。×まず、このカウンセリングシートにご記入なさってください。○こちらのカウンセリングシートに記入をお願いします。解説:「ご記入なさってください」は「ご記入」「なさる」で二重敬語。×ちょっとお待ちくださいますか?○少々お待ちいただけますでしょうか。すぐにお伺いします。解説:「あとちょっと」は「もう少々」が丁寧。「~ください」は丁寧だが上から目線。謙譲語の「~いただけますか?」を使う。「すぐにお伺いします」と付け加えることで、貴重なパーソナルの時間に待たされるというストレスを軽減できる。×その件は分かりかねますが、だいたいそんなところだと思います。○その件に関しては勉強不足ですので、次回までに調べて参ります。解説:「分かりかねる」は丁寧な表現であるものの、トレーナーとして知っておいて欲しいという期待に応えられないことに詫びる意味で「勉強不足で」とへりくだり、いい加減に終わらせるのではなく、確かな情報を提供するようにする。■次回のアポイントをとる×平日の午後なら来れますが○平日の午後でしたら、ご予約いただけます。解説:「来れます」は「来ることができます」を不適切に短縮した表現。×その日は16時からにして貰えないでしょうか。○その日は16時からにしていただけないでしょうか。解説:「して貰う」は上から目線。謙譲語は「~していただく」。×すみません。他とアポが重なってしまっていまして。○ありがとうございます。こちらの都合で申し訳ございません。解説:「すみません」や言い訳は言わない。都合を合わせていただいたお礼を言い、「こちらの都合で」をつけて詫びる。■最後の挨拶×次回はこの用紙をお持ちになってください。○次回はこの用紙をお持ちください解説「お持ち」「~になる」は二重敬語。×ご苦労さまでした。○お疲れさまでした。ペーシング解説:「ご苦労さま」は上から目線。目上の人には「お疲れさま」が正しい。…「ペーシング」とは、神経言語プログラミング(NLP)で用いられるテクニックの一つで、相手の話すテンポや声の大きさ、声のトーンなどを合わせることで、「自分と同じだ」と感じることで好感を持たれ、その安心感から心の武装が解かれるというもの。クライアントが早口なら自分も早口で話し、ゆっくり話す人なら自分もゆっくり話す。かしこまった口調の方には自分もかしこまった口調で話し、身振り手振りで楽しく話す人には、自分も身振り手振りをつけて楽しげに話す。これを心がけるだけでも、クライアントが共有してくれる情報は増え、カウンセリングの質を高めることができる。ジョハリの窓「ジョハリの窓」とは、心理学者ジョセフ・ルフト…(Joseph…Luft)…とハリー・インガム…(Harry…Ingham)…が発表した「対人関係における気づきのグラフモデル(下記)」のこと。人はこの4つの窓を通して人と関わり、コミュニケーションをとっている。この心の4つの窓の仕切りは、自分の意思で動かすことができる。トップトレーナーは、この窓を意識して話を進めている!クライアントについてトレーナーが知っている分かっている知らない分かっていない知っている分かっている開かれた窓クライアントもトレーナーもよく知っている領域open…self隠された窓クライアント自身はよく知っているが、トレーナーは知らない領域hidden…selfクライアント自身が知らない分かっていない見えない窓トレーナーは知っているがクライアント自身は知らない領域behind…sejf未知の窓クライアント自身もトレーナーも知らない領域unknown…self吉田直輔さんの活用法カウンセリングではOpen…Selfの領域を広げることに努める。ペーシングなどの手法でクライアントが話しやすい環境をつくることで、この領域を広げることができ、多くの情報が得られて共感も得やすく、カウンセリングの質を高めることができる今井公一さんの活用法クライアントにとってのhidden…selfに特に配慮している。つまり、クライアント自身が抱いている気持ちや状況で、トレーナーが知らない領域。クライアントが口にしないまでも思っていること、感じていることにどれだけ配慮し、気づけるかが信頼度を高めカウンセリングの質を高めることになる。19August,2011 www.fitnessjob.jp