NEXT53

NEXT53 page 12/52

電子ブックを開く

このページは NEXT53 の電子ブックに掲載されている12ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
CASE01NEXTトレーナー・オブ・ザ・イヤー2010最優秀賞ゼネラルマネジャーとしてジム2店舗をオープン自ら月200セッション以上を担当して売上を支えた吉田直輔さんのカウンセリング手法吉田直輔さんかける時間20分程度....

CASE01NEXTトレーナー・オブ・ザ・イヤー2010最優秀賞ゼネラルマネジャーとしてジム2店舗をオープン自ら月200セッション以上を担当して売上を支えた吉田直輔さんのカウンセリング手法吉田直輔さんかける時間20分程度目的を持っている人については、Open…Selfを広げ、安心して多くの情報を共有し共感できることを最優先する。目的が明確でない人には、「現代の生活には運動を生活習慣に摂り入れることが必要」ということを実感していただくことに焦点を当てている。「加圧」に興味を持って来る方が多いため、初回は「カウンセリング+加圧トレーニングの説明と体験」とし、2回目に1回目の感想や体調の確認、3回目で「トレーナーからお客様へ」というシートで中長期的なトレーニングプランを提示している。全体の流れ5分挨拶の後、カウンセリングシートをもとに目標・目的の確認。Open…Selfを広げるために、まずペーシングを心がける。ペーシングには「アクションペーシング」と「スピークペーシング」がある。「アクションペーシング」とは、クライアントの身振り手振りの大きさに近づけて、自分も身振り手振りを摂り入れること。「スピークペーシング」は、クライアントが話すスピードや声のトーンに自分の話し方も合わせていく。最初はクライアントのペースが読めないため、声は大きすぎず、小さすぎず、心地のいい声とメリハリの利いた言い方での挨拶から入る。また、各会話の間に0.5秒ほどの間を空けると、相手のOpen…Selfを広げることに効果的と言われている。相手の言葉にうなずいたり、おうむ返しをして次の言葉に繋げることで、さらにクライアントは「この人は話を聞いてくれる」と感じ、Open…Selfが広がるほど、共有して貰える情報が多くなる。10分目標・目的について更に情報を引き出すクライアントがトレーナーに対して安心感を抱き、Open…Selfを広げやすくなったところで、シートに書かれた内容や、クライアントが口にした目標・目的をもとに「もう少し詳しく聞かせていただけますか?」「それは○○ですか?」など、本質に迫る情報を引き出していく。トレーナーの目が届かない日常の生活習慣の改善については?トレーニング3回目にお渡しする「トレーナーからお客様へ」のシートで、「運動習慣」「生活習慣」「食習慣」「ビジネス」でのアドバイスを記入し伝えるものの、「~できるといいですね」程度に留め、強制はしない。毎回のトレーニングで自身の身体に気づきを得ていただくことで、自然に日常生活も変わっていくように導いている。「ジョハリの窓」とは、心理学者ジョセフ・ルフト…(Joseph…Luft)…とハリー・インガム…(Harry…Ingham)…が発表した「対人関係における気づきのグラフモデル(P19)」のこと。吉田さんはカウンセリングにおいて、特に「開かれた窓(Open…Self)」の部分を少しでも大きくして貰えるように環境を整えている。SOAPとは、Subjective(目的や生活習慣、過去の既往歴や運動歴など主観的なもの)、Objective(関節弛緩性テスト、機能低下抽出などの客観的なチェック)、Assesment(トレーナーから見て原因と思われるもの)、Plan(これから何をどういうふうにするか)を提示していくフィットネスのカウンセリング手法。心理学とフィットネスカウンセリングのエッセンスを組み合わせている。01カウンセリングは、新規のお客様にトレーニングを始めていただくためにも、既にトレーニングを始めた方に長くご継続いただくためにも、最も重要な部分だと思います。口に出していただける目標はもちろん、潜在的に抱えていることを引き出し、気づきを得ることで、運動を生活習慣に摂り入れることの必要性を感じていただくことができます。そのためにカウンセリングではトレーナーに対する安心感を得ていただき、何でも話やすい環境を作ることが何より重要だと考えています。また、トレーナーの仕事は筋肉や骨と接することではなく、人と接する仕事だということを理解したうえで、クライアントの気持ちに寄り添い、共感することがカウンセリングに欠かせない要素です。吉田さんのカウンセリング手法のベースジョハリの窓とSOAPカウンセリングで押さえるべき3つのポイント環境を整える「パーソナルトレーニング健康大陸」の新宿店、三軒茶屋店の立ち上げをゼネラルマネジャーとして成功に導いた。トレーナーの勉強会「合同研修会」も立ち上げ、その使命感と指導技術・体験を共有している。NESTA-PFT、JHCA-FC。クライアントとSOAPを共有するシート座る姿勢、向き合う角度にも配慮する。座った時に目線がほぼ同じ位置に来るようにし、身体の向きは真正面で向き合わないようにする。そのうえで積極的な聴き方をすることで、クライアントが話しやすい環境を整えていく。ペーシング(P19)を心がけながら、クライアントの話にうなずく、オウム返しする、気持ちをくむ、話をまとめるなど、「心をこめて…聴いていますよ」ということが伝わるように話を聴く。0203姿勢を整える姿勢とは外見のことではなく、心の姿勢。心を整え、お客様と真摯に向き合う。お客様がクラブまで足を運んでくださっていることに敬意と感謝の気もちを持ち、お客様を第一に考える。お客様と向き合えるようになるためには自己分析が必要。自分を知らないと、苦手なお客様と対面した場合に、自分の悪い面を相手の方に投影して(押し付けて)しまう場合があるので注意したい。共感するうわべだけの積極的な聴き方ではなく、共に感じることが大切。同意するのではなく、共感する。それができるようになるには、自身も目標や目的に向かって努力する経験を持つことが重要。達成するまでの困難や苦しみ、達成する喜びを共有することができるようになる。August,2011 www.fitnessjob.jp12