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August,2011 www.fitnessjob.jp1111角田ゆかりさんグローバルシステムズ株式会社取締役GreatShape事業部長。エアロビクスインストラクター、パーソナルトレーナーとして運動指導歴20年。カウンセリングについてのワ....

August,2011 www.fitnessjob.jp1111角田ゆかりさんグローバルシステムズ株式会社取締役GreatShape事業部長。エアロビクスインストラクター、パーソナルトレーナーとして運動指導歴20年。カウンセリングについてのワークショップ講師や民間フィットネスクラブでのカウンセリングに関する社内研修講師など。ブログ、雑誌やWebにてコラム執筆も多数。高齢者施設などにも様々なサービスを提供している。ニングや覚えたてのPNFなどを行っているというケースをよく目にします。トレーナーの陥りやすい間違った方法です。自分が得意または好きなトレーニング方法を押し付けては信頼を得ることはできません。本当にこれでダイエットになるのかという疑問が生まれてしまうからです。お客様の心と身体を考慮した上で、お客様にとってのベストは何かを考えることで信頼関係が生まれます。提案する力理想を実現できる提案と合意(パートナーとしての確立)上記で明らかになった「なりたいイメージ」に向けて「スタート地点」から、どのような道筋をたどるのかを的確に示すことで、その歩みをサポートするパートナーとして、さらに信頼を深めます。スタート地点から目標達成までの道筋をできるだけ「見える化」し共有することです。全体像を図に描いて見せ、なりたいイメージとのギャップを明解にしていきます。また、ダイエットの実績をあげたお客様の変化のグラフを見ていただいたりすることも効果的です。体力測定の結果を体年齢として数値で見えるようにしたり、身体のバランスを測定し見ていただくなど、常に客観的に、自分をみてもらうことが大切です。そのうえで、いくつかの選択肢を提示します。まず運動頻度・強度なども含めた理想を実現するためのベストなプランを示し、その後で、その方の生活環境や習慣に合わせた現実的な方法を決めていきます。ここでさらに「パーソナル」ならではの価値を伝えていきます。例えば「体重を落とそうとDVDを買って数日やったけどそのままになってしまった」という話があれば、その話の中で「一人で続けることが難しい」ということを思い出して貰い、パーソナルトレーナーの存在価値をアピールすることができます。また、パーソナルトレーニングを行うことで、どんなメリットがあるのか、その方の生活にも配慮して提案をします。パーソナルトレーニングを一緒に行う時間よりも、その他の時間のほうが多いので、日常での注意点や生活の中に取り入れる運動や活動の提案も重要です。パーソナルトレーナーは、単に「一緒にトレーニングをするだけの人」ではありません。提案が不足すると一緒にトレーニングをするだけの人になってしまいます。最後に私は2つの儀式をしています。1つは、途中でプラン通りに結果が出ない場合は、その状況を見ながらその要因を分析してプランを調整しますと伝えること。そして、もう一つは、「目標達成に向けて一緒に頑張りましょう」と握手をすることです。つまり合意です。握手をすると、お客様も覚悟が決まるようで、ちょっとやそっとでは「辞める」と口にできない関係になる(笑)。「○○さんのダイエットプロジェクトスタートです」などとあえてキックオフ宣言をするなどの方法もあります。やり方は様々だと思いますが、カウンセリングの最後に、「この人は、自分の目標に向かって一緒に進んでくれるパートナー・仲間・味方なんだ」と思っていただくことが大切です。そしてさらに長期的な継続をしていただくためには、気づきと提案を繰り返すことがもっとも重要です。数ヶ月に一度必ず現状を客観的に見えるように、測定をしてデータ分析をし、何度でも、なりたいイメージを聴く。なりたいイメージが随時変わることもあります。また、なりたいイメージや具体的な目標がひとつ達成すれば、次のステップへと導きます。その時にパーソナルトレーナーとしては、聴くだけではなく、日々のコミュニケーションやデータから、例えば体力がついてきたという現状を分析して、「以前挑戦したいとおっしゃっていた、テニスなども十分にできる体力になってきましたね。挑戦してみるのもいいですね」という押し付けにならない提案は歓迎されます。そして今度はテニスのためのトレーニングを行っていく。この繰り返し、提案力こそが、パーソナルトレーナーがパートナーになれる秘訣でもあります。この3つのポイントを抑え、最初だけではなく、お客様を知るために定期的にカウンセリングをすることで、初回の成約率も継続率も飛躍的に高まっていくはずです。