『月刊NEXT』 No.50
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PrayforJapanPrayPrayforforJapanJapanJapanMay,2011 www.fitnessjob.jp33東日本大震災復興支援ボランティアレポート避難所での指導を始めてみて続けてみて分かったこと 今振り返ると、被災地の活動がすぐにできたのは、避難所で私たちインストラクターができる活動を明示できたことが良かったと思います。その時に提示したのは、避難所で懸念される下記の症状の多くが体操で改善できるということ。避難所で懸念される症状 1.誤嚥 2.低体温症 3.エコノミークラス症候群 4.廃用症候群(不活発病) あとは、もともと沿岸地区の行政の仕事も多かったため、すぐに受け入れていただくことができたのだと思います。そして、その活動が継続できたのは、何といっても歌いながらできる音楽体操のフィットネスダンスのレパートリーが多いこと。演歌や童謡、「いい湯だな」などみんなが知っている曲を選ぶことで、口ずさみながら体操ができて、声も出すことで気持ちも明るくなり、笑顔が戻ってきました。歌の力の大きさも実感しました。 そして、インストラクターのネットワークのパワーです。1回の呼びかけで多くの義援金や支援物資、そして指導協力が得られていく。本当に心強いです。被災地では、私たちも含め将来の不安もありますが、みんなと一緒に乗り越えていきたいと思います。 明日もみなさんの気持ちとパワーを携え、『ありがとう』の曲に合わせて被災地の方々に体操と笑顔を届けたいと思います。藤野さんの「おはよう日本」避難所からの中継をフィットネスTVでご覧になれます。 フィットネスTV 藤野恵美 4月6日(水)には、北海道から樋口敬勇さんが義援金と新品物資を積んで来てくださいました。樋口さんのエコノミークラス予防のためのほぐし体操、青空子供元気学校や音楽室ではEXILE。『技もスゲー』と真似している子供達。この頃から笑顔になる時間が増えました。子供達のために、中学校の先生とテニスコートの杭を抜いてサッカー場にしたり、エアロビックの出来る環境も整えることができました。 ここに来て少し私も疲れを感じるようになりました。体操が人気で、活動場所が増えていっぱいいっぱいに。気持ちに身体がついてこなくなってきています。そのこともあり、仲間のインストラクターと交代しながら指導を続けています。取材があり、7:30に全国放送されました。 4月2日(土)は、11ヶ所の避難所を巡回指導。毎日活動計画書と報告書を提出。 4月4日(月)には、ようやく道が通った宮城県気仙沼市大島へ。6年間指導を続けてきたデイサービスがある場所です。離島のため歩いて乗船所へ。島に着くと米軍がガレキを撤去する姿。日本じゃないみたいな異様な雰囲気。閉ざされた島は、プールの水をろ過して生活、昼食配給が無い日もあるのだそうです。通い慣れたデイサービスを見て、津波の恐ろしさをまた思い出す。3ヶ所で指導しましたが『会いたかった』との声。来るのが遅かった、と反省しました。 28日(月)は、朝5時起床で再び同中学校へ。7時に中学生が指導するラジオ体操の後、いきものがかりの『ありがとう』の歌に合わせたフィットネスダンスを実施、体育館で500名の人が一緒に身体を動かしました。その後、7:20高齢者ルームで童謡を歌いながら体操、11:30体育館で3曲体操、15:30高齢者ルームで演歌体操と続きます。9:00と16:30には全国の医療チームとミーティングがあり、この日は医師の会議にも出席しました。 応援開始にあたって支援物資も届けようと、25日に岩手県内のインストラクターに下着の物資支援を頼んだところ、1日で378枚ものパンツが到着。避難所で喜ばれました。 また、3月30日は、NHKからも北海道から樋口敬勇さんチームが応援に。義援金は高田第一中学校の校長先生に広田小学校で「青空体操」大船渡市気仙苑で大島開発センター長洞避難所モビリアキャンプ場で「しこ踏み体操」子供達をサッカーに誘う米崎小学校。菅直人首相首相が訪れた後の体操樋口さんチームとエアロビックチャンピオンの樋口さんの指導に大人も子どもも大喜び
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