『月刊NEXT』 No.50
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32May,2011 www.fitnessjob.jp東日本大震災復興支援インストラクターに聞くボランティアレポート地震と津波の恐怖と混乱の中、すぐにフィットネス指導者として避難所でのボランティアを始めたインストラクターに話を聞いた。避難所の方々は、心と身体の両方がほぐれていくことに、フィットネスの大切さや楽しさも実感。インストラクターだからこそ届けられた笑顔があった。藤野恵美さん(岩手県一関市)健康運動指導士、フリーインストラクター陸前高田市で指導中に震災に遭う、津波も目前に 3月11日、陸前高田市近くの会場で体操指導中に巨大地震に襲われました。保健師から「落ち着くまでここにいて」と言われたのに、会場を飛び出すと、津波に遭遇、山を逃げ回って、震えながら一晩避難所生活、朝早く逃げるように山を越えて山間地域にある自宅に戻りました。自宅は井戸水とプロパンガスなので、生活は確保され、お寺からローソクの配給や、隣の家から絞りたての牛乳もいただき、食糧も問題なく、幸運でした。 私は沿岸地域にお世話になってきていましたので、できるだけ早く応援にかけつけたいと思っていました。主に活動していたのは、今回特に津波の被害が大きかった宮城県気仙沼市や岩手県陸前高田市、大船渡市など。指導していた施設が倒壊したり、お世話になっていた保健師さんの多くが行方不明だったり、日々目や耳を疑う報道や情報に涙しながらも、子供からお年寄りまで助け合いながら乗り越えようとする姿にいてもたってもいられせん。私は27日から応援に行くことにしました。体操指導のボランティア開始。避難所にも笑顔を 27日(日)13時に陸前高田市の避難所、高田第一中学校に到着。インストラクター仲間の佐藤恵さんと2人、避難所の責任者の方に、自分たちが支援できる活動内容を提出、夕方には全国医療チームの会議で紹介いただき、この日から高齢者ルームで指導することができました。♥REPORT 01避難所で私たちインストラクターができる活動を明示できたことが良かったと思います3月28日(月)朝7時、陸前高田市の避難所でいきものががりの『ありがとう』の曲で体操。500人が一緒に身体を動かした。ガレキが残る道を巡回指導離島の大島へ高齢者ルームで

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