『月刊NEXT』 No.49
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Instructor14April,2011 www.fitnessjob.jp一生続けるには、仕事にするのが一番 「ピラティスを一生続けたい。一生続けるには仕事にするのが一番!」そう思ったのは、ピラティスを始めて10日目。「こんなふうに心も体も元気になれるものがあったんだ。このピラティスの素晴らしさを、みんなとシェアしたい」。その時既にインストラクターになることを決意していたという櫻井淳子さん。自身のスタジオをオープンすることを決めたのも、「ピラティスの素晴らしさをシェアできる場所をなくしたくない」と思ったから。それまでレッスンをしていた沼津のピラティススタジオが8月末で閉鎖されるというメールを受け取った2010年5月末日。一瞬震えるほどのショックを受けたものの、その瞬間いつもレッスンを楽しみにして下さっているお客様の顔が浮かび、9月にスタジオをオープンすることを決意した。寝ているご主人を叩き起こして、「やらせてください!」と頼んでいたという。 「その夜、早速カレンダーの大きな紙の裏に、スタジオオープンまでにやるべきことを、すごい勢いで書き出しました。『放課後の部室のように居心地がよく、専門的な勉強もできる場所』、といったコンセプトから、『プライベートレッスンと15人のグループレッスンが同時にでき、近くに駐車場があり、駅から徒歩15分以内、家賃は20万円以下』といった物件条件、『フルイクイップメントが使えて、将来は指導者の育成もできるスタジオ』と、ピラティスの環境条件に至るまで、とにかく思いつくままに書き出していきました」 これまでの通常業務に加え、育児や家事と並行してのスタジオ準備は想像を絶する忙しさだった。それでも、長年の研究職を通して「(開発)目標を立てたら、期限までに確実に成果を出す」というスタンスは身についていた。スタジオオープンまでのやるべき道のりをはっきりとストーリーとして頭に描きながら、全てを同時進行でコーディネートし、やり遂げた。 そして、オープンの日。スタジオの前には行列ができ、すべてのレッスンが定員満員に。そしてオープンから3ヶ月で会員数は160名に伸び、2011年にはピラティス指導者が実践的な指導を学べる場となる「ピラティスボディアカデミー」の開校も決まった。櫻井淳子さん(36) Junko SakuraiPILATES BODY Studio代表。国立東京農工大学・応用生物科学科出身。メーカーの研究開発やシステムエンジニアとして働いたのち、寿退社。妊娠中からひどい体調不良に悩まされ、産後ピラティスに出会う。養成コースに通うことをご主人に認めてもらうべく3ヶ月間育児の合間を縫って、毎日家で練習し、養成コースへ。長男が幼稚園に進むと同時にインストラクターとしてもデビュー。現在に至る。Peak Pilatesフル認定、FTPマットピラティスインストラクター、他認定も多数。インストラクター部門最優秀賞P00櫻井淳子さん出産の不調から抜け出したいとピラティスに出会ったのは約6年前。心と体が元気になった体験をシェアしたいとインストラクターになり、2010年、沼津の地にフルイクイップメントを揃えた本格スタジオをオープンした。その行動力の源に迫る。育児をしながら養成コースに通い、深夜まで勉強と練習に明け暮れ、今では静岡にピラティススタジオをオープンし、養成コースもスタートさせるという行動力と、静岡県沼津市という土地で、着実にピラティスの良さを伝え続けてきている実績が高く評価された。受賞理由スタジオオープンの日。たくさんのお客様や、スタッフ、友人がかけつけてくれたことに感動。本当にチャレンジして良かったと、それまでの苦労が吹っ飛び、絶対にみんなに喜んでもらえる素敵なスタジオにして行こうと新たに決意に。オンラインで受賞者のビデオメッセージと応募書類が見られます フィットネスTVNEXT AWARD トレーナー・インストラクター・オブ・ザ・イヤー2010

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