『月刊NEXT』 No.48
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カメラの持った感触がいいなどです。 しかしながら、機能価値は技術的要素が大きく技術革新があるとすぐに競争優位性が失われ、情緒的価値はトレンドに左右されるだけでなく、消費者のマインドコントロールは難しい。つまりこれらの競争にのみ意識をし過ぎると次のビジネスチャンスを逃す事になります(イノベーションのジレンマと言われています)。 最近では上記の2つに加えて、「本能的価値」という軸も出てきています。人間の本能的な欲求に対応するという意味です。写真でいえば、「絆」「記憶」などでしょうか。記念日や楽しい思い出、家族の成長を記し、想いを蘇らせるというのは人間の本能的な欲求なのかも知れません。>>転換期の認識 私達が既存のビジネスをしながら転換期を探り変化をするのは相当難しいことです。現状の収益を下げたり、既存のクライアントを失うリスクも併持ち、中々判断できません。 但し、そう悩んでいるうちに新しい事業者が参入し転換期が訪れ、乗り遅れるというリスクも残ります。理想は既存の事業であげた収益から未来のための準備をするという事なのですが、中々そうもいきません。一つの判断としてはビジネスモデルの継続年数から見るものです。業種毎にサイクルのようなものがあり、それを参考にするという考え方です。最近では10年経っていたらいつ変化が起きてもおかしくないというのが一般的なようです。※今回の考えるポイント 既存のビジネスモデルでの戦いは、「機能的」「情緒的」価値のバージョンアップの争いですが、転換期が訪れた際には、「本能的」価値に立ち戻るといった事がポイントなのでは?と最近思うようになりました。 その本能的な価値に技術や品質を高めていくといったプロセスに立ち戻るイメージです。 次回からがいよいよ本番「フィットネスサービスの価値構造や変遷について」共有しましょう!(株)ティップネス企画部長1994年(株)レヴァン入社。2001年合併により(株)ティップネス入社。店舗、人事、営業管理、マーケティング、開発等の業務を経験し、現職に至る。ティップネス、ティップネスONE、丸の内スタイルなど各業態の事業戦略及びブランド・マーケティング戦略立案、新規事業開発などが主な担当。上野和彦Kazuhiko Ueno(前回のあらすじ) ビジネスモデルとは「ある消費者(顧客)にとって有効な価値をサービスという形にして、収益に繋げるまでの一連のプロセスをいう」と定義しました。 ビジネスモデルは、どの業界のモデルでも時代とともに変化が求められ、写真やカメラという業界の事例をもとにその変遷を見てみました。>> 価値の構造 私たちや皆さんの顧客は、企業であったり消費者(ここでは両者をクライアントとしてまとめます)であったりと様々だと思いますが、いずれにしても対象者のニーズに合う価値をサービスやモノなど形にしないといけませんね。 マーケティング分野では、一般的にこれを「機能的価値」・「心理的価値」と体系化して整理しています。 前回の写真関連業界に例えて整理すると「機能的」:カメラの連続撮影が出来る、容量が大きい「情緒的」:デザインがいい、高級感がある、インストラクターの未来像を考えよう#19text : Kazuyoshi Endo(株)フィットネスビズ 代表取締役CEO大手、ベンチャー等で、トレーナー、企業フィットネス、SV、副支配人、支配人、営業部長、営業本部長、役員を歴任後、2007年6月に独立。2008年度は富士アスレティック&ビジネス専門学校「パーソナルトレーナー学科」で講師を務める。ブログ「勇気の力」、メルマガ「L&M大学」好評執筆中!URL: http://www.fi tness-biz.net 遠藤一佳Profi le現場たたき上げ談現場たたき上げみtext : Kazuyoshi Endoみお悩text : Kazuyoshi Endo談み相フィットネスビズ兄のトレーニングしない上司を見返したい まったくその通りだと思いますね。 ただし、「結果が出ない」のは大問題ですから、力をつけて1秒でも早く見返してやるべきです。(見返すというより、「役職を奪う」の意です。) この業界にはトレーニングをしないことを平気で正当化する人間が多数存在していますが、「井の中の蛙」です。たまたま、自分が一部の能力で勝っている部下に巡り合っただけなのに、自己を相対的に評価することをせずに、権力にあぐらをかいている。もっとも、そんな人間は、厳しい競争環境の会社に行ったら、ひとたまりもなく失墜します。 その改善の活路は、若手が「現場能力」と「マネジメント能力」を兼ね備えるしかありません。上司が大きな顔でいられるのは、現場スタッフに「マネジメント能力」がないからです。おそらく、ご意見の場合でも、「マネジメント能力」や「利益への責任意識」は、上司の方が勝っているのだと思います。 現場スタッフが「現場命!」と叫び、収益感覚も希薄に接客だけやっているようでは、そのクラブの未来は暗く寂しいとしか言いようがありません。何故なら、その状況こそが「クラブ閉鎖」の代名詞であることを、歴史が証明しているからです。「我が社の上司はほとんどトレーニングをしません。でも、結果については厳しく追及されます。出来が悪い私にも責任がありますが、いつか見返してやりたい気持ちでいっぱいです。」A現場たたき上げの遠藤からのアドバイスQ今回のお悩み内容 「現場命!」だけのスタッフが運営する会社は、お客さまとの距離は近くなるも、それが大多数のお客さまの居心地を悪くしていくにもかかわらず、スタッフはそれを「強み」と勘違いし続け、この過程で「マーケティング感覚」などまったく磨いていないことが災いして、「退会者減、入会者もっと減」の状態を呼び、在籍を減らしながら、クラブの収益を悪化させるのです。 上司には「マネジメント能力」はあるが、「現場能力」はない。現場スタッフには「現場能力」はあるが、「マネジメント能力」はない。 フィットネス業界はこの状態を、何十年も改善できないでいます。おそらく、上司は未来永後、変わることはないでしょう。ならば、自分が変わるしかありません。 嘆くのはもうやめて(諦めて)、「マネジメント」という武器を身につけ、自分が変革の中心になるのです!38March,2011 www.fitnessjob.jp
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