『月刊NEXT』 No.47
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サイズ指導の場でも妊婦さんが自分に感謝してくださることでとても暖かい気持ちになります。でも、総合周産期母子医療センターという病院の特徴として、ハイリスクな妊婦さんを受け入れることも多く、マタニティビクス禁忌の患者さんから「私もやりたい」と言われるときは悲しいですね。そういう時は、その患者さんでも出来る動きを伝えるなどの工夫をしています。小林 2011年の目標は定めていますか?小野 当院では、マタニティビクスを始めてちょうど2年。まだ実績が浅く、回数も参加者もまだまだ少ないのですが、今年は回数も参加者も少しずつ増やしたいと考えています。小林 長期的には何かプランをたててますか?小野 マタニティビクスが可能な妊婦さんが全員クラスに参加してもらえるようにすることです。そして、アフタービクスやベビービクスなどクラスの幅を広げ、専用の部屋を確保したいです。小林 現役の助産師として仕事をしている小野さんがマタニティビクスインストラクターの資格を取得しようと思った一番の理由は何ですか。小野 病院の先輩が受け持つエクササイズクラスの見学をして、初めてマタニティビクスの存在を知りました。最近は病院に来れば赤ちゃんを産ませてくれるという考えの人も多い中、エクササイズで身体を動かそうという妊婦さん達は、自ら安産になる、安産にするんだという意欲が強く、運動が妊婦さんの自主性を引き出しているのだな、と嬉しくなりました。私にはそのクラスをリードする先輩がとても素敵にカッコ良く、輝いて見え、自分もインストラクターになりたいと思ったんです。小林 確かにマタニティビクスを行う妊婦さんからは安産に向けての自主的な姿勢を感じますね。病院でのハードな仕事の中でレッスンを指導するのは大変じゃないですか?小野 病棟勤務との掛け持ちは、確かにたいへんですね。レッスン指導で病棟を抜けている間、自分の担当患者さんをお願いしているスタッフに負担を掛けたくない、患者さんとの何気ない会話も大切にしたい、一つひとつのケアも丁寧にやりたい、などの葛藤はあります。小林 では、妊婦さんへの指導の中で、感じることや工夫していることはありますか?小野 「マタニティビクスのおかげでとても安産でした。お産が楽しかったです。ここで産んでよかったです。本当に感謝しています。」と言われたり「一緒に写真を撮ってください。」なんて言われることも(笑)。助産師の仕事ばかりではなくエクサ助産師・保健師・看護師、三種の医療資格を持った医療のプロ小野千尋さんに、マタニティビクスインストラクターのニューフェイスとしての意気込みと将来の展望を聞いてみました!!2010年にデビューしたニューフェイスインストラクターの意気込みは…資格取得・講習会・勉強会・施設登録に関するお問い合わせは協会までTEL.03-3725-0071 FAX.03-3723-9206〒158-0083 東京都世田谷区奥沢5-25-1 HP: http://www.j-m-f-a.jp E-mail info@j-m-f-a.jp認定インストラクターは全国約500ヶ所以上の施設で活躍しています協会プログラムにご登録に頂いた施設で指導することができますマタニティフィットネスのプロになる!小林香織一般社団法人日本マタニティフィットネス協会理事 当院は看護学生の実習施設として、マタニティビクスの体験実習をする学生が来ますが、よく「インストラクターになるためにはどうしたらいいんですか?」という質問をされます。今、マタニティビクス指導をしている私と同じやりがいを感じてもらいたいと思うと、後輩にも広めていきたいです。小林 医療従事者、運動指導者に関わらず、妊婦さんへのマタニティビクス指導はやりがいがあり、奥深いと思います。 是非その展望に向けての意気込みを聞かせてください。小野 まずは私たちのやっていることを多くの人に知ってもらえるように、これからも一緒に働いているスタッフとともに頑張ってきたいです。山梨県立中央病院 総合周産期母子医療センター助産師 小野千尋

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