Fitness Business65
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Fitness Business 65 ◎ March-April 201314Japan注 目 の 動 き会員さまとともに全社一丸となって実現図る、環境対策ガス空調、ガスコージェネ利用による節電と運用の見直しにより進める省エネNews & Trends施設リニューアルの度に、時代の要請と施設の特徴を踏まえ、ベストな省エネ・省コスト策を選び実施してきた株式会社ロンド・スポーツ(以下、ロンド・スポーツ)。地域、会員、地球に配慮した企業になることを目指して日々模索しながらも、着実に成果をあげてきている、その取り組みを紹介したい。環境に優しい企業を目指すロンド・スポーツの行動指針のひとつに「地域に優しい、会員に優しい、地球に優しい取り組みをしよう」がある。それを実現する取り組みのひとつが、環境対策だ。同社では、1997年にロンド・スポーツ東村山店(以下、東村山店)が、そして’07年には東大和店がリニューアルを実施しているが、その都度環境に優しい機器や運用方法について検討を重ねてきた。同社代表取締役髙橋健介氏は、「コストの削減は大事なことですが、私たちはそれ以上に環境への優しさを重要視しています。そのため、リニューアルに際しては、常にその時代のなかで最善と思える策を選択してきました」と述べる。ガス空調とジェネライトによる省エネ東村山店では、環境対策の一環として、以前より空調にGHP(ガス空調)を利用し、節電に努めてきた(表1)。熱源にガスを使用することで、電気エアコンに比べてはるかに少ない消費電力で済む。さらに、GHP導入によって電力のピークカットが実現でき、特に電気料金が高くなる夏場などはコスト削減に大きな力を発揮する。また、熱源が天然ガスであることから、化石燃料のなかでもCO2排出量が少なく、地球温暖化対策としても有効だ。地球温暖化は着実に進行しており、企業にも早急な対策が求められている。その点からも、時代に最適な機器といえる。ここで、髙橋氏はGHPの導入にあたって、会員さまへの啓発活動の大切さについて述べた。「震災以降の夏、“空調には電気を使用する”というイメージをもつお客さまからは、『皆が節電に協力しなければいけないときに、こんなに冷やしていいの?』などとお叱りの言葉をいただいたこともあります。しかし本当は、ガス空調を使用しているため、節電対策につながっています。会員さまには、エネルギーにも様々なかたちがあることを伝えたうえで、施設側の取り組みについてきちんとご理解いただけるようにすることも、企業側の大切な役目だと思います」。この教訓を活かし、同施設では、今年の夏には「GHPを使用し、節電に貢献しています」や「ガスで節電」といったポスターをガス会社から提供してもらい、掲示する予定だ。せっかくの取り組みがクレームにつながってしまっては残念だ。誤解を招かぬよう、環境のため、会員さまのためになる取り組みについては、施設自ら積極的にアピールしていくことが重要となろう。さらに、東村山店では約3年前に環境に配慮したコージェネレーション機器「ジェネライト」を導入(P15表2)。「ジェネライト」は、機器のなかに設置されたガスエンジンにより発電し、同時にエンジンから出る排熱を給湯利用する省エネ機器である。これにより、買電量を低減させ、かつボイラに使用するガスを減らせるため、高い省エネ効果と省コストを実現するシステムだ。◆表1株式会社ロンド・スポーツ 代表取締役 髙橋健介氏

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