May-June 2012 ◎ Fitness Business 6065フィットネス業界の未来特 集Feature認知や体力づくりの必要性への理解が進み、震災後に入会者が増えたと聞いています。このように、クラブ側から積極的に門戸を開いていくことが大事だと思います。また、ソーシャルメディアの活用は可能性があると感じています。特にFacebookは実名主義ですから、既存の会員さまだけでなく、クラブや運営のことを知らない方々も含めて、安心して活用できそうな気がしています。ソーシャルメディアはまだ即効性は乏しいと思いますが、じわりと効くメディア特性をもちますから、地道に取り組んでいくことが大事でしょう。紹介入会も今後増やしていきたいと思いますが、これは単に「紹介してください」と言うのではなく、顧客満足度が高まる活動とセットで取り組んでいくことが大事だと考えています。水素水などオプション商品を強化付帯事業、付帯サービスとして今後積極的に取り組んでいきたいもののひとつに、クラブに水素水サーバーを設置しての水素水の有料販売があります。水素水の効能については、ご承知の通り運動との相性もよいので、売れ行きは好調です。既存の会員さまを中心に今後も積極的にプロモーションしていきたいと考えています。現在各クラブに1台のサーバーを設置していますが、今後さらに1台増やして1店2台体制にしていこうと考えています。また、お客さまが万一怪我をされた場合の保険適用や旅行・レジャーなどの優待利用を組み込んだ「バリュー・プラス」という福利厚生のオプションサービスプランを販売することもさらに広めていきたいと考えています。それから、パーソナルトレーニングサービスも拡充していだ」といった話が書かれていて、それを読んだコーチは自分のしている仕事の価値を知り、仕事へのモチベーションをさらに高めることができています。お客さまがお褒めくださったスタッフはマネジメントサイドとしてもきちんと評価する一方、そうではないスタッフには期待を寄せ励ましていきたいと思います。店長を「社長」へ今年に入っての店舗巡回で、一人ひとりの店長に「このクラブを経営するには社長のつもりでがんばってほしい」と言いました。当社の各店は1店あたり数億円規模の売り上げがあり、パートナー(パート・アルバイト)の方を含めると、従業者は50〜100人もの規模になります。クラブ周辺にある企業や商店と比べて、より大きなマネジメント力が求められます。店長には「指示を待つのではなく、自信と責任をもち、よいと思うことは自分の判断で進めてほしい」と自主性を促す言葉をかけています。今後は店長の評価をより明確にし、前年から大きく実績を伸ばした場合は報酬などへ大きく反映することにしたいと考えています。クラブへの来訪を促進、 FBの活用も参加率を高める具体的な施策のひとつとして、クラブ周辺にお住まいで、まだフィットネスに馴染みのない方々に、何らかのかたちでクラブに足を運んでいただける機会をたくさんつくろうと考えています。例えば、着衣水泳や健康セミナーなど、休館日を利用したイベントが考えられます。あるフィットネス運営会社の東北地区のクラブは、震災でお風呂を開放したことによってクラブのリアにも出店できます。そうしてドミナント化もしていければ、当社の未来は明るくなるものと考えています。若年層への対応が鍵既存店の在籍会員数は景気の影響も受けて入会者数が減少することから、ダウントレンドとなることは避けられないと思います。とりわけ、若年層の入会・退会が在籍に及ぼす影響は大きいと思います。幸い高齢層の入会・退会は相応にありますから、今後はいかに若年層にとっての魅力を備え、どうアピールしていくかが大事になると思います。では、若年層にとっての魅力をどこで打ち出すかというと、プログラムやサービス、価格などになるでしょう。価格については、利用回数との絡みで考えないといけないでしょう。それほどの回数を通うことができず月会費が高いと感じるなら参加しないはずです。若年層に向けた会員種別をつくり、その料金を低めにすることは妥当性があると思います。例えば、夜にプールだけを利用できるような会員種別をつくり、若年層の比率を高めて施設稼働率を上げ、利益率を高めていくことはできると思います。スタッフ力を活かす 当社はスタッフのモチベーションが高いことも誇れることのひとつです。多くのスタッフが「研修をさせてください」とすすんで言ってきます。この前向きさを大切にして、指導力、サービス力をさらに高めていこうと思っています。そのきっかけのひとつとして、毎年お客さまから感動作文を寄せていただくことをしています。作文の多くに「コーチに励まされた」「コーチが素晴らしい」「(お陰さまで)挫折をせずに済ん
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