May-June 2012 ◎ Fitness Business 6059フィットネス業界の未来特 集Featureことを支社が知らずにいるということがかなりあります。これを適正化できれば利用率が上がり、参加率も上がっていくと思います。これから日本は労働の担い手の年齢が上がっていきますし、たとえリタイアしたとしても身体が健康であるに越したことはありません。フィットネスは何歳になってから始めるというものではなく、気が付いたときからすぐに始めるべきものだと思います。フィットネスクラブは運動の仕方や栄養の取り方による日常的な健康づくりの重要性やその具体的な方法、メリットなどについて生活者に啓発し、地域から支持される存在にならないといけないでしょう。各社がそれぞれにこうした努力をしていくことが大事だと思います。当社としては、他社さまがおつくりになられた教育のアカデミーでも、よいと判断すればスタッフを参加させます。また、会員さまのなかで運動を継続して見本になるような方がいらしたら、トレーナーやインストラクターになることをお勧めすることもよいでしょう。地域社会から必要とされるフィットネスクラブ、生活者が喜んで通うフィットネスクラブになることが大事だと思うのです。ではなく提携による出店ですが、この業態はパーソナルタッチでお客さまが求める成果と独自のライフスタイルを提供する高客単価タイプですので、こちらも既存の総合クラブを補完する業態として、今後も相応しい立地、物件があれば出店していきたいと考えています。ドゥミ ルネサンスやプラナガーデンのような新業態への取り組みについては、開発、提携を問わず今後も担当を配置して引き続き模索していきます。異業種も含め広い視野でウォッチングして、想像力を働かせて新しいニーズを捉える業態を見出せたらと考えています。また、業態ではありませんが、プログラムとして、eスポーツグラウンドにも取り組んでいます。これも新しいニーズに対応して相応に反応がよいことから、さらに完成度を高め、将来FC展開するなどしてロイヤルティを得ることができたらと考えています。企業フィットネスの活性化今後参加率を高められる可能性がある領域として注目しているもののひとつは、企業フィットネスです。例えば、本社が法人会員となり、フィットネスクラブと契約しているが、今後もスポーツ関連の経営会社などとコラボレートした出店を考えていきたいと思っています。以上、計4店の出店は将来の成長に必ずつながると判断し、ゴーサインを出しました。総合クラブを補完する新業態の開発当社はこうした総合クラブとは別の業態にもチャレンジしています。特に、ドゥミ ルネサンスは、将来の成長に欠かせないと考えています。現在5店舗ですが、このモデルは低投資で早期回収ができるうえ、既存の総合クラブが獲得しにくい20〜30歳代の女性を獲得できますから、今後も計画的に出店していきます。これにより、全社の男女・年齢別構成比が常に一定の割合を維持できるようにしたいと考えています。幸いにもドゥミ ルネサンスが入居すると、「ビル全体の価値が高まる」とビルオーナーさまから評価されるようになりましたので、アドバンテージをもって出店できるようにもなりました。プログラムの研究開発を怠らず提供サービスの品質を維持できれば、この業態の収益性はさらに高まると考えています。プラナガーデンについては、直営ボーダレスの競争が始まる、生き残るためにはソフト力の向上が不可欠株式会社ティップネス 代表取締役 武信幸次氏Future 11シニア層とキッズ層の参加が拡大人口動態などから確実にいえることは、高齢者層のフィットネス需要が拡大するということでしょう。また、キッズ層の需要も手堅いということが想像できます。この両層は確実に拡大していくでしょう。しかし、不透明なのは20〜30代の若年層のフィットネス需要です。この層の参加率が上がらないと、市場の拡大は難しそうです。若年層の需要を捉えるトリガーは、最近のランニングブームや登山ブームに考察すると、ある程度想像する
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