May-June 2012 ◎ Fitness Business 6055フィットネス業界の未来特 集Featureネット入会率と紹介入会率の向上マーケティングについては、今後さらにネット入会が増えると考えています。現在、31店舗体制で ’11年は年間9,872名のお客さまがネットから直接入会してくださっています。この数は今後徐々に増えていき、減ることはないでしょう。web上で各クラブの情報を詳しく取得できることが、ネット入会が増えてきている要因のひとつと思います。広告宣伝は、現在、近畿・広島圏ではキャンペーン内容を統一して行っていますが、首都圏は各店別々に行っています。しばらくはこの方向性で進みますが、両圏ともに共通するのは今後紹介による入会率を高めたいということです。’11年度は、紹介入会の対在籍率の目標を1.2%として臨みましたが、残念ながら0.8%という結果に終わりました。今期はスタッフがお客さまと接点を持ち、個別に紹介専用の名刺などを手渡しするなどし、目標達成を目指したいと考えています。会費外収入の向上当社は売り上げに占めるフィットネス会費外収入の割合が現在36%で通販事業などの貢献もあって、会費外収入比率が高くなっています。さらに通販事業を強化し、将来に向けてこの比率をもっと高めていきたいと考えています。通販以外では、パーソナルトレーニングも伸ばしていきたいと考えています。現在15分・30分のパーソナルストレッチを導入していますが、担当者も増え全店で月額平均350万円ほどの売り上げがあります。これを導入商品とし、利用者にパーソナルトレーニングをお勧めするなどしてパーソナル関連の売り上らが参加・体験することも行っています。私自身はそれとは別に年間150本のレッスンに参加することを自らに課しています。こうした取り組みは全スタッフのモチベーションを高めますし、現場最前線の品質チェックや顧客視点・インストラクター視点で商品を発想する感覚を養うことにもつながります。教育研修についてはOJTおよび考課とフィードバックに軸を置き、最前線のスタッフの教育研修はその効果を重視して常に新しいものを模索し工夫しています。マネジャー層に対してはそれら全体を通じて、自主的に自己研鑽して伸びてきてくれることを期待しています。スタッフ採用については、新卒の採用は控える年がありますが、アシスタントからの社員登用は毎年継続し、モチベーションを維持してもらおうと考えています。現場の要望の受け入れ各店の予算編成については、以前はマネジャーがほぼ1人で作成していましたが、今は本部の営業統括も関与するようになっているため、その精度は高まってきています。また、年に1回、「クラブサポート会議」と題して、本部スタッフとクラブマネジャーとの目標、課題の共有や、本部に望むことなどのヒアリングを行うミーティングも実施することにしています。このヒアリングでは、マネジャーたちから「もう一度マーケットリサーチをきちんとしてほしい」とか「(競合進出に備えて)販促計画を見直してほしい」、「加圧スタジオを付設したい」などといった要望が寄せられています。こうした現場からの意見をスピーディーに活かせるようにしていきたいと考えています。現在158人ですが、これを1年以内に400人ほどに増やしていきたいと考えています。アウトドアでのランニングプログラムも、2011年9月から全店で週に1〜2回提供しています。トレーナーの指導のもと皆で外を走ることによって仲間ができたり、トレーナーと親しくなるお客さまが出て、リテンションへの効果もありますので、今後もこうしたプログラムは増やしていきたいと考えています。組織活性当社は「お客さまと接する最前線=店舗が一番大切である」(同社代表取締役小野寺泰氏)との信念から、アシスタント(アルバイト)、クリーンスタッフ、業務委託インストラクターから各種サプライヤーの方々までを含む関係者とトップが、直接会社方針などについてコミュニケーションをとる機会をつくっています。具体的には、社長就任時1年以内でトップ自ら2,600名の上記の全スタッフに経営方針を説明しました。この取り組みについては、上記全スタッフ参加の「スタッフ総会」を毎年開催し、継続して取り組んでいます。「スタッフ総会」は、丸1日、全店を休館にして行います。首都圏でおよそ500人、近畿・広島圏でおよそ300人の参加があります。この総会では、トップの経営方針の説明以外にクリーンスタッフなども含むアシスタントスタッフのなかで、サービスが特に素晴らしいと感じたスタッフを各店ごとに投票によって選んで表彰することもしています。また、養成コースを出たばかりのスタッフのレッスンや、他社から招待したインストラクターによるレッスンなどに、社長を含む全スタッフ
元のページ
https://fitnessclub.jp/business/e-book/fb60/index.html#55