Fitness Business 60 ◎ May-June 201250フィットネス業界の未来Feature特 集えています。リノベーションで常に新鮮さを保つプログラムやサービスの品質を維持することを大切にしていますが、施設も当社の特徴のひとつです。創業以来、リノベーションにはこだわってきています。毎年、一定額を投じてお客さまに新鮮さを提供しています。最も利益率の低いエイム21店でも昨年はホットヨガスタジオやサーキットトレーニングエリアを新たに造りました。今後もこうしたリノベーションを続けていきます。コストマネジメントの徹底コストについても細かくマネジメントして無駄を省いていきます。例えば、ムーンフォート店では各所にセンサーを付けて、どこにどれだけ水を使用しているかチェックしたり、漏水している箇所を見つけたり、ボイラーをつける時刻を制御して水道光熱費の削減につなげています。これからはライフサイクルコストという点から、照明をLEDに交換していくことにも取り組んでいきます。人事生産性についてもマネジメントしていきます。この時間帯には何人必要であるのか、シフトがだぶっていないか、またどうしてもだぶる場合は何をしてもらうのかなど、細かくコントロールしていきます。ミッションの浸透を促す取り組みホスピタリティという点では基本的にミッションの浸透を中心に行っています。当社には企業理念や業務姿勢、行動指針、理想のクラブ像などを記した「エイムファンダメンタルミッション」があり、それをコンパクトにまとめた小冊子を社員はもちろん、アルバイト、クリーンスタッフなどまでが常に携帯しています。スタッフは採用が決まったその時点から、支配人などからこの「エイムファンダメンタルミッション」の細かな説明を受け、以降、朝礼や日報、研修などで折に触れて確認するなどして、ここに定められたミッションに相応しい行動がとれるようにしていきます。また、半期に一度の査定時の面接でもここに記された項目をもとに評価していきます。ホスピタリティは、従業員満足がベースにあると一般的に高まるといわれていますので、今期から外部の専門会社に委託して従業員満足度調査をすることにしています。ホスピタリティを高めるために重要なことは先輩スタッフが率先率範したり、部下の素晴らしい行動を賞賛したりすることだと思います。先日もアルバイトの1人が店の周りを自ら掃除することを始めました。私は支配人からそのことを聞き、すぐにそのスタッフに賞賛の言葉をかけに行きました。こうしたことをまめにすることが大切だと思います。将来の支配人の育成店舗の組織体制も少し見直し、4月から副支配人を置くことにしました。これは良し悪し両面があるかと思うのですが、将来の支配人を育成するにはよいと判断し、決めました。特に、支配人には副支配人の育成について、その意味を十分に理解したうえで教育してもらうことにしました。副支配人が育つとともに指導にあたる支配人自身の成長にもきっとつながるはずです。会員定着、紹介入会型クラブの 実現を志向マーケティングについては、基本的にできるだけ広告宣伝・販売促進費を減らし、既存のお客さまの満足度を高めることに注力し、そこから新規入会者を紹介いただけるようにしたいと考えています。紹介入会率の目標は(在籍会員数の)2%に設定していますが、現在のところまだ1%にもとどいていません。紹介率を高めるには、コミュニケーション能力を高め、信頼関係をつくることが大切です。これはスタッフの能力アップや仕事のやりがいにもつながることでしょうから、今後も力をいれていきます。複数の業態にチャレンジ新規出店に関しては、プールレスでコンパクトなジム・スタジオ型や、延床面積500坪程度の総合型クラブなど、様々な業態にチャレンジし、出店エリアも北陸エリアだけと制限せず、成立可能性の高い物件があれば積極的に取り組んでいきます。首都圏・関西圏にも出店したいと考えています。また、直営のフィットネスクラブだけでなく、総合体育館やプールなど指定管理施設の運営や、介護予防などの受託事業、メディカルフィットネスなどにも取り組みたいと考えています。様々な業態、事業にチャレンジしていけるだけの企業力、人材力を培い、スタッフが働き甲斐を感じられる、いきいきした会社にしていきたいと思います。チャレンジングでなければ組織は淀みますし、働いていても楽しくないと思います。最前線にいる社員がもっと楽しく仕事ができ、幸せになれるようにしたいと考えています。成長のポイントは、差異化これから、フィットネス参加率を高めるためのポイントを一言でいうなら、差異化でしょう。お客さまが違いをはっきりわかって、そこに高い価値を感じるレベルの差異化で
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