Fitness Business 60 ◎ May-June 201244フィットネス業界の未来Feature特 集コーチとしてスタートすることができました。ソフトテニスのよさが再認識されてきたのだと思います。それは、日本で考案された競技であること、子どもから大人まで容易にできること、用具が安価であること、打ち方(ウエスタングリップ)が硬式でも多用され、導入としても優れていることなどです。今後ビジネスとしても開拓できる市場であると大いに期待しています。4.スコアシステムソフトテニスでは、試合になるとバインダーを片手にスコアをつけているシーンを見受けます。この紙に書かれたスコアシートは試合後に活用されることはあまりないようです。そこで、試合後でも分析ができるようにスマートフォンを活用してのスコア入力システムを開発し、販売することにしました。入力したスコアデータをPCにダウンロードすることで、いつまでもデータとして保存され、必要なときにフィードバックすることが可能になります。このようにトレーニングなどの身体のことだけでなく、競技の発展にも関与し、ビジネスチャンスを考えることが必要だと思います。回メニューの提供を行っています。基本的にはインターネットを使ったやりとりで、メニューの更新のみを行い、トレーニングはすべて自己責任で実行します。今後はさらに付加価値を高め「動画つきトレーニングサービス」の提供を考えています。2.トレーナーステーション会社のミッション、方針をよく理解し、知識も技術もインテリジェンスレベルの高いトレーナーを育成し、安定してご要望に応えられるように、トレーナーステーション(仮称)のようなシステムを築くつもりです。これにより、トレーナー人材が不足するフィットネスクラブに、ご要望に応じ何人でも派遣できる体制を構築できればと考えています。3.ソフトテニスの事業化私はソフトテニス競技に関わっています。ソフトテニス(軟式)はいわゆるテニス(硬式)と違って、アマチュアでマイナーな競技とされています。運営や指導などもすべてボランティアで活動していました。しかし最近、有料のソフトテニススクールができました。指導している専門学校の専攻コースの卒業生も、卒業後にはソフトテニススクールの方、錦織選手はケガが多く体力的にも見劣りしていましたが、陸上ハンマー投げの室伏選手のトレーニングに参加し、身体の軸の使い方を学んだと聞いています。成果として全豪ベスト8に入りました。今競技間交流トレーニングが盛んに行われていますが、テニスと陸上は相性が合うようです。日本人選手の特性である、俊敏性、巧緻性、柔軟性に加え、機能体力をどれだけ有効に活用できるかが、世界と戦うカギになるでしょう。イノベイティブな事業展開私たちのようなニッチな市場を生き抜く企業としては、これからの厳しい時代に向けて、次のような事業展開を考えています。1.ITを活用したトレーニング十分な施設・設備をもたない企業としては、今よりさらにITを使ったサービスが増えていくでしょう。当社では「プログラムメンバー」の名称で、IT会員を募っています。会員登録していただくと、パーソナルデータを測定し、カウンセリングしたうえでトレーニングメニューを決定します。月額3,500円で月1介護予防・ジュニア教育・専門店が伸長、高い専門的スキルとホスピタリティが鍵株式会社ウエルネスサプライ 代表取締役社長 薄井修司氏Future 5予防医療が重要にフィットネス業界の未来はこれから大きく変わっていくと思います。その背景要因には高齢化社会が進み、社会保障費財源が深刻化すること、少子化により人口が大きく減少することがあります。高齢化社会の進行により、予防医療の役割がさらに大きくなっていくだろうと予想できます。医療保険制度はすでに破たんし、対処療法である医学的治療や延命治療は高額負担が見込まれ、若い世代では支えきれないのは明白です。高齢者が増えたときの予防医療では、機能回復型のデイサービスが増えるでしょう。その理由は、病院退院後のリハビリが
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