155May-June 2012 ◎ Fitness Business 60自分の未熟さに気付き、アルバイトスタッフとの接し方も少しずつ変わっていった。レッスンに参加しているお客さまから エネルギーをもらう杉本さんにとって一番楽しい仕事はスタジオレッスン。参加しているお客さまの楽しそうな顔を見るときが一番嬉しいという。「体調が悪かったり落ち込んでいたりしても、レッスンに入ると元気になります。お客さまが楽しそうに参加しているのを見ると、エネルギーをもらうんです。ほかの仕事とは比べものにならないぐらい、お客さまから『ありがとう』と言われているのではないかと思います」お客さまと接することが好きな杉本さんは、名前や話したことなどもしっかり憶えるようにしている。「お客さまに名前を憶えてもらっているのは、私にとっても嬉しいことです。だから私もお客さまの名前はもちろんですが、趣味や家族のことなど以前話したことはなるべく憶えているようにしたいと思っています。最初のうちはなかなか全員の名前を憶えられず特定の方とばかり話してしまうこともありましたが、今はなるべくそうならないようにしています。お客さまによって話し方や声のトーンも変えていますね。それも、フィットネスクラブという様々な年齢や性別の方がいらっしゃるからこそのことです」杉本さんが名前を呼んで話しかけると嬉しそうにするお客さまもたくさんいる。心が通ったコミュニケーションがお客さまを笑顔にしているのだろう。妊娠、出産をしても 働き続けられる環境をつくりたい杉本さんの今後の目標は「結婚、妊娠、出産など状況が変わっても働き続けること、そして、自らがモデルとなってそのような環境をつくっていくこと」である。これまでの経験で、レッスンすることの楽しさ、お客さまと接することの喜びを知っているからこそ、ずっとフィットネスクラブで働きたいという思いが芽生えている。「まだ私にとっては未知のことですが、せっかくレッスンのライセンスをとったり、お客さまのことも覚えたりしたので、できればずっとここで働いていたいと思います。でも、フィットネスクラブで妊娠や出産しても働いている方は少ないように感じて残念です。妊婦がマタニティのレッスンをするなど、できるレッスンもあると思うので、将来的にそのようなクラスをつくれたらよいと思います。このクラブはマネージャーも女性で社員も皆女性なので、それを活かして女性が活躍できる職場にしていきたいですね」25歳の杉本さんは、未来の可能性に向けてお客さまと接しながら日々邁進している。Close upお客さまと話したことや、業務で覚えておくべきこと、自分自身の課題ややるべきことを書いているノート杉本さんの仕事道具レスミルズのレッスンは、サブマネージャーになった現在も担当している。「レッスン中が仕事をしていて一番楽しい時間です」ノート
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